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ライオン園の再オープンに向けて、その4
 └─2021/02/12
 前回、昨年(2020年)の12月にライオン園についてお知らせしてから3か月弱が経ちました(ニュース「ライオン園の再オープンに向けて、その3」)。その後の状況をお伝えします。

 ライオンたちを放飼場に放す「放飼練習」は順調に進んでいます。相性の悪いメス2頭のうちの1頭、そして高齢になってきた「ケイコ」の2頭には留守番をしてもらい、オス2頭とメス6頭を安定して放飼できる状況になっています。大きなトラブルもなく、ライオンたちは思い思いの場所で過ごしています。

 改修前のライオン園で担当したことのある職員によれば、えさは放飼が終わった後、夕方に与えていたとのことですが、今は放飼場でのトラブルや、放飼場から戻った後の事故を防ぐために、放飼場に出す前に給餌しています。

 以前、えさのない日はジープで追わないと入ってこないことがほとんどだったそうですが、今はなぜか、全頭戻ってくるのが通常です。理由は不明ですが、自主的な行動なので大歓迎です。


ライオンが出た状態で初めてのバス運行訓練

 1月24日、ライオンが出ている状態で初めてバスの運行訓練をしました。園内には職員が乗るジープを常駐させたのですが、トラブルもなく無事に終了しました。以前からいるメスたちは、バスに肉片が吊り下げられていることを覚えていたようで、すぐに近寄っていって食べていました。放飼前に給餌したとしても、バスには積極的に寄っていくので、一安心です。

 九州自然動物公園アフリカンサファリから来園したオスの「ジャンプ」はなぜか極端にジープを怖がるので、バスにも怯えて予想外の行動をするのではないかと警戒していたのですが、訓練時にはバスには無関心で、そばを通っても動じることなくふるまっていました。


車両の故障を想定した訓練。もう1台のバスが故障車両に接続して救出する

 1月27日と2月3日はバスの故障を想定し、ライオンがいない状態で、故障車両にバスをもう1台ドッキングさせ、乗客を乗せ換えて救出する訓練もおこないました。経験者が若干名しかいなかったのですが、順調に訓練を終えることができました。

 2月に入って追加の工事をおこなっていますが、今月中に終了する予定です。緊急事態宣言に伴う対応を継続中なので今後の成り行きは不透明ではありますが、万全の状態で再オープンできるよう準備を進めています。新しいバスステーション(正式名称未定)はバス発着所の役割だけでなく、ライオンのことをもっと知っていただくための展示もおこなう予定です。ライオン園が再オープンした際には、ぜひ足をお運びください。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 高橋〕

(2021年02月12日)



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