4月19日は4(し)1(い)9(く)の語呂から「飼育の日」。毎年イベントを開催していますが、今年(2019年)は多摩動物公園では4月20日(土)と21日(日)の2日間、動物ホールで飼育の日イベントを実施しました。
毎年恒例の「獣医さんの吹き矢を吹いてみよう」のほか、今年はあまり知られていない仕事内容を紹介するために、昆虫園飼育展示係主催の「ナナフシの卵探し」と調整係主催の「個体カードを作ってみよう」を開催しました。
2016年4月15日のニュースでも紹介しましたが、調整係では動物の「個体カード」を作るという仕事をしています。個体カードを来園者にも作っていただき、動物の世話以外にもこんな仕事があるんだ!と体験できるよう企画を立てました。
参加者は5種の中から好きな動物を1つ選んで個体カードを作ります。チンパンジー、レッサーパンダ、キリン、コウノトリ、そして「自分」。自分自身の個体カードを作るのも面白いはずと考えたのですが、「自分」を選んだ方はほとんどいませんでした。一番人気はレッサーパンダ。職員の説明を聞きながらどなたも真剣に取り組んでいました。
特に関心を集めたのが、マイクロチップの番号を読み取る実演です。外見で個体識別のできない動物は、マイクロチップを皮下に埋め込んで個体識別をしています。ぬいぐるみの中に入れたマイクロチップを専用の機械で読み取りながら「これは世界に1つしかない番号なんですよ」と解説すると、驚く方もいらっしゃいました。
作った個体カードはおみやげとして持ち帰っていただきました。この飼育の日のイベントをきっかけに、動物園での飼育以外の仕事にも興味をもっていただけるとうれしく思います。
〔多摩動物公園調整係 中澤洋子〕
(2019年05月17日)