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サバンナ放飼場のキリン用給餌器
 └─2017/09/08

 アフリカに生息する野生のキリンはアカシアというマメ科の樹木の葉を主食としています。キリンは陸上でもっとも背が高い動物で、最大5~6メートルにもなります。そのおかげで他の草食動物が食べられない高い位置にある樹木の葉を食べることができます。


 多摩動物公園では、キリンが高い位置の植物を食べるようすを観察できるよう、2001年からサバンナ放飼場にリフト式の給餌器を設置し、地上から約3.5メートルの高さに給餌器を持ち上げられるようにしました。現在は、空中に吊るした給餌器をロープウェイの要領でスライドして動かすゴンドラ式に改良し、高い位置で給餌しています。

 ゴンドラ式給餌器に入れるえさは、アカシアと同じマメ科のルーサン(別名アルファルファ)という乾草です。ルーサンはタンパク質やカルシウムが多いことが特徴で、キリンは非常に好みます。多摩動物公園ではキリンの主食のひとつです。

 キリン放飼場の隣の無料休憩所で工事を進めるため、今年(2017年)7月以降、2台あったゴンドラ式給餌器は1台になりました。残った給餌器は容積を大きくし、一度に入れられるえさの量も増やし、これまで以上に長い時間をかけてルーサンを食べるようすが観察できるように工夫しました。

 ルーサンは開園時間前にあたえます。開園する9時半から午前10時~11時までがキリンがいちばんゴンドラに集まる時間帯です。ゴンドラ式給餌器でキリンが長い舌をじょうずに使って大量にルーサンを口に運ぶようすをぜひご覧ください。

〔多摩動物公園北園飼育展示係 大賀幹夫〕

(2017年09月08日)


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