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夏休みの自由研究にいかが? ダンゴムシの迷路実験
 └─2017/07/21

 「きょうから夏休み!」という小学生のみなさんもきっと多いことでしょう。待ちに待った夏休みですが、避けて通れないのが……そう、宿題です。とくに「自由研究」が初めてのお子さんは困っているかもしれません。

 「科学」の自由研究がしたいけどアイデアが思いつかないという人は、身近な生き物の観察&実験はいかがでしょうか。

 幼児から小学校低中学年に人気の生き物といえばダンゴムシです。庭先や公園にもいる身近な生き物で、自由研究のコンクールなどでもよく取り上げられています。動きもゆっくりしており、捕まえるのも簡単。そして何より飼いやすいので初めての自由研究にぴったりです。

 多摩動物公園ではダンゴムシの簡単な実験展示をおこなっています。その展示を参考にして、アレンジしてみるのもおもしろいと思います。

どのえさに集まっているかな?
カラカラ・じとじと、どっちがすきかな?
暗い・明るい、
どっちがすき?

 多摩動物公園での展示テーマは「ダンゴムシの好きな食べ物・場所を知ろう」です。ペレットやコンクリ、紙、落ち葉ニンジン、木の皮など、どのえさにダンゴムシが群がるか、かわいた場所としめった場所のどちらに集まるか、暗いところと明るいところのどちらにいるか──など、ダンゴムシの行動を実際に観察することができます。

 高学年のお子さんは、ダンゴムシの行動観察はいかがでしょう。ダンゴムシは「壁にぶつかると、右に曲がった後は左に曲がり、その次は右、というように左右交互に方向を変える」というという行動が知られています(「交替性転向反応」と呼ばれます)。

 では、ほんとうに左右交互に進むのでしょうか。なぜそんな進み方をするのでしょう? 左右交互に進む確率はどれくらいなのか?──など、ぜひ自分で実験し、検証してみてください(※多摩動物公園では交替性転向反応の展示はしていません)。

 次の動画を参考にどうぞ。


【動画】ダンゴムシの迷路実験。左右交互に進んで行く

 なお、庭などでよく見かけるダンゴムシの多くは「オカダンゴムシ」という外来種で、明治時代に外国から入ってきたのではないかと言われています。名前に「ムシ」とつくので昆虫と思われることもありますが、じつはカニやエビと同じ甲殻類に属します。

 もっとダンゴムシについて知りたくなった人は、日本在来のダンゴムシについても調べるなど、どんどん研究を広げてみてください。きっと楽しい自由研究になると思います。

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 佐々木愛子〕

(2017年07月21日)


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