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ネコ展企画「保全について考える」ご意見たくさん集まりました!
 └─2015/04/25

 多摩動物公園では2015年2月5日(木)から6月9日(火)まで、特設展「ネコ展──TAMAZOOのネコたち」を開催しています。


ユキヒョウ

 会場には「保全について考える」コーナーを設け、どうしたらネコ科動物の保全ができるか、来園者の方々にご意見をいただきました(4月7日受付終了)。付箋紙に意見を書き、貼り付けていただきました。


保全に関するご意見を付箋紙に書いて貼っていただきました

 当初、意見を書いてくださる方はあまり多くないのでは?と心配していましたが、最終的には 311件もの意見が集まりました。少しむずかしい内容にもかかわらず、おとなの方だけでなく、小さなお子さんなど、さまざまな方にご参加いただきました。

 いちばん多かった意見は、「大切にする・愛情を注ぐ」「動物の身になって考える」など、気持ちや考え方に関することでした。また、「ネコ」というとペットを連想するためか、終生飼育に関する意見も多くいただきました。印象に残っているのは、「ひとごと、と思わないこと」という意見で、保全への思いが短い言葉に凝縮されていました。

 次に多かったのが生息域の保全や環境に関することで、毛皮を狙った密猟に関する意見や、エコな取り組み(節電・節水・車の利用規制など)があげられていました。他には、教育普及活動、生息地域住民との連携、写真やアニメを利用した文化的・社会的アクションなど、具体例をあげた意見もありました。

 また、「保全」という考えに疑問を呈し、人が手を加えないほうがいいという考えや、人類が滅亡するしかないといった意見もあり、内容は多岐にわたっています。

 企画側である私たちにとっても「なるほど!」と感じる意見が多く、保全の一端を担う動物園として身が引き締まる思いがしました。いただいたご意見は集計して会場に掲示しました。多様な意見に触れ、関心をもって考えるきっかけになればと思います。

 また、5月9日(土)13:30から、ネコ展にちなんだ講演会をおこないます(お知らせ
ライオンの飼育に関する話の他に、動物園や野外で研究をされている研究者の方をお呼びし、ネコ科動物の保全の取り組み事例についてもお話しいただきます。事前の申し込みは不要です。ぜひご参加ください。

〔多摩動物公園教育普及係 佐々木愛子〕

(2015年04月25日)


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