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モルモットのシャンプー
 └─2014/08/29

 多摩動物公園のモルモットふれあい教室は、毎年7月半ばから9月半ばまでお休みしています。これは夏の暑い時期にモルモットが人に抱かれることで夏バテになることを防ぐ目的があります。暑いのも寒いのも苦手なモルモットなので、せっかくの夏休みにモルモットのふれあいを楽しみにしていた方もいらっしゃったと思いますが、彼らの健康のためご了承ください。

 ふれあいのない夏休み期間、担当者には大きな仕事が控えています。それは妊娠個体や赤ちゃんを除き、80頭以上いるモルモット全頭をシャンプーすることです。
 モルモットは自分の体を綺麗にする習性があるので、家でペットとして飼っているものは、理由がなければシャンプーをする必要がないといわれています。しかし、動物園で飼育するモルモットは、多くの方とふれあい、大勢の仲間たちとくらしているため、汚れがペットよりもつきやすくなります。そこでモルモットを健康に飼育し、ふれあいを実施するために、年1回専用のシャンプーを使って実施しています。

 シャンプーは、モルモットの負担にならないようすばやく丁寧におこないます。背中やお腹だけでなく顔も洗いますが、目や耳に入らないよう気を付けながら洗うことも必要です。
 モルモットたちは、濡れることに慣れていないためしばらくは放心状態ですが、洗われるということが分かると、洗面器から飛び出そうとしたり、ブルブル体を振るわせて水をあちこちに飛ばしたりします。とくに若いやんちゃな個体は動きが激しく、洗うのも一苦労です。

 洗いが終わると、1頭1頭にドライヤーをかけます。熱風が当たりすぎないよう、ドライヤーの距離を調節しながら全体に万遍なくかけます。このときのモルモットたちは、目を細めて気持ちよさそうにしているもの、風を避けようと膝の上でくるくる回ろうとするもの、キューキュー鳴き出すもの、なすがままのものとさまざまです。ドライヤーの後は、風通しの良い場所で自然乾燥させてからケージに戻します。シャンプー後のモルモットたちは、いつもよりふわふわな手触りになります。

 ふれあいは9月16日から再開予定です(雨天中止)。夏休み明け、ふわふわモルモットにぜひ会いにいらしてください。

写真上:シャンプー中のモルモット
写真下:ドライヤーで乾かす

〔多摩動物公園教育普及係 林亜紀〕

(2014年08月29日)



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