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インドネシアの「おばけ」がやってきた!?
 └─2012/12/21

(追記:多摩動物公園のオバケコロギスは、下記2012年12月に展示した個体が死亡した後、1年後の2013年12月に新たな個体を展示しましたが、残念ながら2014年1月16日に死亡しました。現在は展示しておりません)

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 2012年12月16日、はるばるインドネシアから1匹のおばけが多摩動物公園昆虫園にやってきました。

 昆虫の世界では、信じられないくらい巨大なものを「おばけ」と名付けます。今回来た昆虫の名は「オバケコロギス」。大きさを測ってみるとなんと体長85ミリもありました。世界最大級の肉食昆虫といわれる、バッタやキリギリスなどのなかまです。

 この虫を見た男性職員の多くから「気持ち悪い」という感想を聞きました(筆者は大好きなのですが……)。ところが、女性職員たちの反応は意外にも「かわいい!」。女性から人気が出るなんてそんなまさかと思いつつ18日に展示を開始したところ、来園した一般女性の方からも同じような感想が聞こえます。言われてみれば、つぶらな瞳?にぬいぐるみのような丸みを帯びた体つきが、見ようによってはかわいいのかもしれません。

 そのオバケコロギスですが、野生での生態はほとんど解明されていません。ふだん何をよく食べるのか、いつごろ生まれてどの程度の期間生きるのか、ということもわからないのです。
 今回来た個体はすでに成虫なので、いつまでお見せできるかわからない期間限定展示です。今現在国内で生きている姿を見られるのは当園だけですので、ぜひ昆虫園に立ち寄って、その規格外の大きさと愛嬌のある?姿をごらんください。

写真上:体長85ミリのオバケコロギス
写真中:体長24ミリほどのフタホシコオロギ
写真下:2種類を並べてみると

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 渡辺良平〕

(2012年12月21日)



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