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5月22日は○○の日
 └─ 2023/05/19
 突然ですが、5月22日はなんの日か、みなさんはご存知ですか?

 正解は「国際生物多様性の日」です。近年、生物多様性が急速に失われつつあり、それにともないさまざまな問題が起きていることについて、普及と啓発を目指して1992年5月22日に「生物多様性に関する条約」が採択され、2000年に国連が5月22日を「国際生物多様性の日」に定めました。

 地球上には、多種多様な生き物が存在します。これらの生き物が互いに関わりあい、複雑なネットワークをつくっています。このつながりの中には、私たちヒトも含まれています。「生物の多様性ってそんなに重要?」「わたしたちの生活に関わりがあるの?」と思う方もいるかもしれませんが、食べ物や飲み物、空気、燃料、薬など、よくよく考えてみると数えきれない場面でたくさんの生き物や環境と密接に関わっています。

 私たちが生きていくうえで欠かせない生物多様性。さまざまな生き物がくらせる環境を残していくには、一人ひとりの意識と行動を変えていくことが必要です。

 「とはいえ、なにをすればいいのかわからない」という方もたくさんいるでしょう。この週末、まずはお近くの水族館や動物園に遊びにいってみるのはいかがでしょうか。

 たとえば葛西臨海水族園では身近な東京湾をはじめ、北極から南極、さらには深海に至るまで600種を超える世界中の生き物を飼育展示しており、さまざまな海や川、水辺で生きる多種多様な形態や生態をもった生き物を見ることができます。こうした生き物たちを見ることで、生命の豊かさとそのつながり、同じ地球にすんでいることを感じていただけたら幸いです。

 また、葛西臨海水族園を含む都立の動物園・水族園では、生物多様性を守るため生き物の保全に取り組んでいます。その取組みは園内の情報ラベルや講演会、そしてYouTubeやTwitterといったSNSなど、さまざまな手法で発信しています。

葛西臨海水族園内の展示のようす

 開発の影響などで減った水辺の環境とその大切さを紹介する情報パネルの展示です。水族園でおこなっている保全活動も紹介しています。



アカハライモリ

 葛西臨海水族園では、アカハライモリの飼育・繁殖とともに、都内の保全地で生息・生育状況の調査をおこなっています。



SNSでの情報発信

 都立の動物園・水族園では、YouTubeやTwitterなどのSNSで情報を発信しています。

 下の動画は海鳥の保全活動を紹介する動画です。ほかにもさまざまな活動や生き物の生態について紹介しています。詳しくは葛西臨海水族園公式YouTubeチャンネル東京ズーネットYouTubeチャンネルをご覧ください。


 都立動物園・水族園を通して、生き物やその生息環境について知ることで、自分にできる生物多様性を守るためのなにかが見えてくるかもしれません。

 5月22日の国際生物多様性の日をきっかけに、まずは知ることから始めてみませんか?

〔葛西臨海水族園教育普及係 川瀬雅大〕

(2023年05月19日)



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