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オウサマペンギンのひなが2羽育っています!(※1羽が死亡しました)
 └─ 2020/09/24(11/07更新)

 葛西臨海水族園ではオウサマペンギンのひなが2羽孵化しました。2019年8月以来の繁殖です。当園ではこれまで2011年、2013年、2019年にそれぞれ1羽ずつ生まれていますが、同じ年に2羽生まれたは今回が初めてです。

生まれたオウサマペンギン
 孵化日 2020年8月22日(土)
 羽 数 1羽
 性 別 不明
 両 親 母親:ウララ 12歳 2008年8月24日 上野動物園生まれ
     父親:ウメ  8歳  2012年2月25日 アドベンチャーワールド生まれ

 孵化日 2020年9月12日(土)
 羽 数 1羽
 性 別 不明
 両 親 母親:レイ  8歳 2012年1月10日 アドベンチャーワールド生まれ
     父親:ソラ  9歳 2011年8月15日 当園生まれ

 ※9月12日に生まれたひなは10月25日に死亡しました。くわしくはこちらをご覧ください。

経緯
 葛西臨海水族園では2010年にオウサマペンギンの飼育展示を開始し、2011年と2013年に1羽ずつ繁殖に成功しました。さらに、2015年4月21日に「ウメ」(オス)と「ミカン」(オス)を、翌2016年4月8日に「レイ」(メス)を、それぞれアドベンチャーワールド(和歌山県西牟婁郡白浜町)から受け入れて以降、当園の個体との間で繁殖を試みてきました。その結果、2019年8月に、当園生まれの「ソラ」(オス)とレイのペアの間に1羽生まれています。

 そして、今年6月28日に、ウメと上野動物園で生まれた「ウララ」(メス)のペアで産卵が確認され、産卵から56日目の8月22日に孵化(ふか)しました。ウメとウララは昨年からペアを形成していますが、これまで産卵と抱卵は確認されたものの、残念ながら孵化に至りませんでした。そこで、他種の事例を参考に今回は産卵後、擬卵(本物に似せて作成した卵)と交換し、人工的に卵を温める「人工孵化」を当園で初めておこないました。慎重に経過を観察していたところ、8月20日に嘴打ち(はしうち:孵化前にひなが卵の内側をつつく行動)が確認されたため、両親に卵を戻すとその2日後に孵化しました。ウメとウララはどちらも今回が初めての繁殖ですが、両親ともにひなにえさを与えるようすが確認されています。

親に抱かれるひな
(2020年8月30日撮影)


左:ウメとウララの子(写真の親鳥は父親のウメ) 右:ソラとレイの子(いずれも2020年9月20日撮影)

 また、7月18日にはソラとレイのペアで産卵が確認されました。ソラとレイは昨年に引き続き2回目の繁殖ですが、ソラは抱卵をせず、レイだけが卵を抱いていたので、8月1日から人工孵化に切り替えました。その後、産卵から57日目の9月12日に孵化しました。しかし、孵化したひなは他のひなにくらべて体重が軽く、やや健康状態に不安があり、また、1羽で抱卵していたレイが少し痩せてしまっていたため、孵化したひなは人が親代わりになり育てる「人工育雛(いくすう)」をおこなっています。なお、10月1日現在、レイの健康状態に問題はありません。また、ひなは順調に体重も増え、元気に育っています。

公開予定日について
 育雛のようすは観覧エリアに設置した専用のモニターでご覧いただけますが、屋外での展示はひなの体が十分大きくなってからおこなう予定です。公開日は決まりしだい、葛西臨海水族園ウェブサイトにてお知らせします。
 ※11月12日(木)から「ペンギンの生態」エリアの屋外展示場で展示します。くわしくはこちらをご覧ください。

当園での飼育状況(2020年9月24日現在)
 10羽(オス4、メス4、不明2) ※今回孵化したひなを含みます。

国内の飼育状況(2019年12月31日現在)
 22園館 282羽(オス142、メス110、不明30)
 資料:オウサマペンギン国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

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(2020年09月24日)
(2020年10月01日:レイとひなの健康状態について追記)
(2020年10月28日:ひなの死亡について追記)
(2020年11月07日:ひなの公開について追記)


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