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アオウミガメ登場、給餌は「カゴ」の中で
 └─2017/08/25

 葛西臨海水族園では、2017年8月18日の記事で紹介したタイマイ以外に、今年の7月13日から「大洋の航海者 マグロ」水槽でアオウミガメも展示しています。

 このアオウミガメは、2013年9月17日に新江ノ島水族館で孵化しました。水族園に来た当初の2014年4月は、体重が0.9キロ、甲羅の長さが約18センチでしたが、約3年半が経った現在の体重は10キロ、甲羅の長さが42センチに成長しました。

 この大きさでならマグロ大水槽でも飼育が可能と判断し、展示を始めました。水槽内に入った直後はしばらく泳ぎまわり、新しい場所の広さを確認しているようでした。同じ水槽内のスマやハガツオは少々落ち着かない様子でしたが、アオウミガメは他の魚をそれほど気にしていないように見えました。


 アオウミガメにえさを与えるときは、手作りのカゴの中で食べさせるようにしています。展示している水槽は深さが6メートルもあり、えさをばら撒いてもスマたちに食べられてしまうため、確実にえさを与えるためには個別に給餌する必要があったのです。最初はカゴを少し警戒しましたが、えさを見せながら誘導し、カゴに入れることができました。最近は慣れてきたのか、カゴを入れるだけで寄ってくることもあります。

 カゴによる給餌を始めた頃は、食べ終わった後にカゴの外へ出していました。しかし、そこで問題が起こりました。同じ水槽内のスマやハガツオのえさまで食べるようになってしまったのです。

 これでは与えるえさの量がコントロールできず、健康管理に支障をきたします。そこで現在は、最初にアオウミガメにえさを与え、スマたちへの給餌が終わるまでカゴに入れておくことで、お互いえさに干渉しないようにしています。

 水槽の中にカゴが入っていたら、アオウミガメがえさを食べるようすを観察できるかもしれません。また、もしどこを探しても見つからなかったら、水槽の底でじっと休んでいるかもしれません。大きな水槽内で気ままに過ごすアオウミガメをぜひ観察してください。

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 「タイマイの成長と体重測定」(2017年8月18日)

〔葛西臨海水族園飼育展示係 幅祥太〕

(2017年08月25日)


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