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週刊マグロニュース[10]いよいよその時が来ました──テープ全撤去
 └─2015/08/28

 2015年6月21日に水槽にクロマグロを入れた後に始まった「週刊マグロニュース」ですが、早くも10週目を迎えました。夏の間、多くのみなさんにクロマグロが元気よく泳ぐ姿、えさを食べる姿を見ていただけたことと思います。

 クロマグロの群れを展示している水槽は円筒形の大きなアクリルガラスを使っています。円筒の内部にある「アクアシアター」は、海中でクロマグロの群れに遭遇したかのような臨場感でマグロたちを観察することができます。

 葛西臨海水族園の建設当時、水槽のアクリルガラスは分割して輸送し、現場で接着して円筒形にする工法が取られました。世界でも初の試みである現場接着工法です。この工法が成功したことで、マグロ水槽は各地の水族館で大型水槽が作られるさきがけとなりました。

 しかし、このアクアシアターのアクリルガラス面には8月27日の夕方まで黄色いテープが貼られており、マグロ観察の妨げとなっていました。これまでもお伝えしてきたとおり、このテープは新しい個体がアクリルガラスに衝突するのを防ぐために、目印として貼りつけてあったものです。

 新個体搬入以降、クロマグロが水槽に慣れたかどうかを観察しながら、慎重に少しずつテープを剥がしていきました。そして、新しいクロマグロたちが十分に水槽に慣れたと判断し、8月27日の閉園後にテープを剥がし終えました。

◎えさを食べるクロマグロたち(2015年8月28日撮影、30秒)


 テープの無い「アクアシアター」で見るクロマグロの群泳はやはり迫力満点です。クロマグロたちが大きく育っていけるよう、今後も細心の注意を払い、全力を尽くしていきます。

 今回で「週刊マグロニュース」は終了します。今後は毎月1回、その後のマグロたちのようすをお伝えする予定です。

前回の週刊マグロニュース[9]2か月が経ち、夏休みもそろそろ終盤

〔葛西臨海水族園飼育展示係 小味亮介〕

(2015年08月28日)


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