ニュース
ただいま「ペンギンの生態」工事中
 └─2014/01/24

 葛西臨海水族園「ペンギンの生態」展示では、2014年1月15日から工事が始まりました。今回の工事では、擬岩(コンクリート製の人工的な岩)の補修とフェアリーペンギンを観察しやすくするために擬岩の一部を撤去しています。工事に伴い展示場の一部を閉鎖し、またフェアリーペンギンについては3月中旬までの予定で展示を中止しています。

 工事が始まると、フンボルトペンギンにふだんとは少し違った行動が見られるようになりました。フンボルトペンギンは、それぞれの夫婦が決まった巣をもちますが、工事のために展示場の一部を閉鎖したところ巣がなくなってしまった夫婦も出てきました。そうなると巣をめぐってペンギン同士のつつき合い叩き合いの争いが始まります。「ペンギンのケンカ」というと何だか可愛らしく聞こえるかもしれませんが、イメージとはかけ離れ、ときには流血を伴う激しいものにもなります。

 そこでこうした争いを避けるため、工事期間中はすべての巣を閉じることにしました。争いのもとはいっそのことなくしてしまおうという訳です。

 本来であれば巣の中で休むペンギンたちが、休息場所を岩の上に変え始め、130羽を超えるフンボルトペンギンが岩の上に集まっている景観は、こんなにいたのかと飼育係でも驚くほど圧巻な眺めです。休む場所は変わっても夫婦の絆は強く、2羽が並んで休んでいるところも多く見かけられます。

 工事開始から1週間が過ぎ、ペンギンたちもだんだん落ち着きを取り戻してきました。

 1月11日から公開を開始したオウサマペンギンのひなもすくすく成長しています。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 山本達也〕

(2014年01月24日)



ページトップへ