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カヤネズミの子育て
 └─2008/02/01

 現在、井の頭自然文化園の干支展「いのかしらネズミーズ2008」で展示しているカヤネズミが、2008年1月23日に4頭の子どもを産み、子育てをしています。カヤネズミは日本に生息するネズミではもっとも小さく、体重はわずか7~8グラムしかありません。ススキ、チガヤ、オギなどイネ科の植物が茂る草地にくらし、葉を編んでボール状の巣を作ります。

 展示槽にカヤネズミのペアを入れたのは昨年(2007年)12月14日です。園内に生えていたススキを入れ、巣材として乾草を入れました。最初は、展示槽の底に球状の巣を何度か作りましたが、スカスカの粗いものでした。それからしばらくして、葉の間、底から30センチの高さに、乾草が密に編まれたきれいな巣を作りました。そして、その巣の中で出産したのです。

 子育て中も巣はどんどんと補強され、立派なものになり、重みで少しずり落ちてしまったものの、子どもは順調に育っています。生後1週間たった今、毛も生えて、目もうっすらと開いているのが観察されました。

 現在、展示槽の中に鏡を設置し、巣の中が見えるようにしてあります。運がよければ、親の体の下で動いている子どもが見えるかもしれません。ときどき、親が巣の外に出てきて、長いしっぽと手足を使って、ススキの葉を器用に上り下りするすがたも観察できます。

 また、お隣の展示槽では、2008年1月12日に生まれたウスイロアレチネズミの子どもが育っており、親のお腹にしゃぶりつくすがたがよく観察できます。干支展は1月31日までですが、これらのネズミの展示は常設展示として継続しますので、お見逃しなく!

写真上:カヤネズミの巣の展示
写真中:カヤネズミの巣
写真下:ウスイロアレチネズミの親子

(2008年02月01日)



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