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新年ヤマドリ5亜種がそろいました!
 └─2008/01/04

 みなさん、ヤマドリという鳥を知っていますか? 日本固有のキジのなかまで、オスが長く美しい尾羽をもつのが特徴です。同じなかまでも、近縁のニホンキジは平地にくらしており、人里近くでも見られるためか、よく知られています。一方、ヤマドリは奥深い山で単独でくらしているため、一般の人の目にあまりふれることがなく、その生息状況や生態も不明な点が多いのです。

 ところでヤマドリは青森県から鹿児島県まで生息していますが、地域によって羽の色や模様が異なり、キタヤマドリ、シコクヤマドリ、ウスアカヤマドリ、アカヤマドリ、コシジロヤマドリの5亜種に分けられます。しかし近年、狩猟などにより生息数が減少するとともに、放鳥による亜種間交雑の危険性も高くなっています。

 井の頭自然文化園では、ヤマドリの飼育下での繁殖に取り組み、亜種の保全を目指していますが、この年明け2008年1月から、ひさしぶりに「ヤマドリ舎」で5亜種をそろって展示しました。

 5亜種のオスの長い尾羽の節の模様や、赤銅色の美しい体色をぜひ見くらべてみてください。また、春にかけて繁殖期が近づくと、オスが羽をふくらませ体を大きく見せるようすや、運がよければ羽ばたいて出す大きな音(ドラミング)が聞けるかもしれません。さらに「リスの小径」にも、コシジロヤマドリの雌雄2羽が放し飼いにされており、広いケージ内での行動を観察できます。

・東京ズーネットBB、動画「コシジロヤマドリ」(2006年2月17日撮影)

(2008年01月04日)



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