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たくさんの人に愛される「はな子」
 └─2007/09/21

 今年(2007年)還暦を迎えたアジアゾウの「はな子」。還暦のお祝いイベントの実施、特設展示「体験!はな子さん」の開催、はな子を題材にしたテレビ番組の放送と、まさに今年は「はな子イヤー」となりました。

 そして2007年9月17日敬老の日、一連のお祝いイベントの最後ともいえる会を開催しました。お祝い会は三部立て。一部はボランティアの方による紙芝居の上演です。紙芝居ははな子の軌跡を描いたオリジナル作品で、始まる前から長蛇の列。用意したゴザやイスはすぐにいっぱいになりました。配布した「オリジナルはな子飴」をなめながら、ゴザに座った子どもだけでなく、大人の方々もボランティアの方の熱のこもった紙芝居に見入っていました。

 第二部は、はな子への「おめでたいごちそう」のプレゼントです。職員で何をあげようかと考えたすえ、大きな鯛型のパンの上にフルーツを飾ったものをプレゼントすることにしました。はな子は最初にペロッとパンを食べてから、上に飾ってあったメロンやブドウをおいしそうに食べていました。

 そして第三部は、上田学園の生徒たちが制作したドキュメンタリー映画「はな子──戦後初めて来日したゾウ」の上映会です。戦時中、猛獣処理によって死亡した花子の話から始まり、戦後初めて日本にやってきた「はな子」の今までの生涯を丁寧に描いた内容で、その制作には1年もかかったそうです。とてもていねいに取材されていて、何よりも生徒たちの熱い想いが詰まっているすばらしい映画です。こちらも予想以上にたくさんの方に来ていただき、用意していた会場は立ち見がでるほど。途中で席を立つ人もいませんでした。

 このように本当にたくさんの方がはな子のお祝い会に来てくださいました。いつも感じてはいることですが、職員一同、あらためてはな子の存在の大きさを実感しました。

 特設展示会場に置かれたノートには、毎日たくさんの人がメッセージを残していきます。盛岡、富山、広島など、遠くからはな子に会いにくる方もいらっしゃるようで、はな子へのエールや平和への願いで一冊のノートがすぐいっぱいに。手紙をくれる子どもたち、差し入れをくださる年配の方々、たくさんの人の心をひきつけるはな子。これからも元気で長生きしてね!

写真上から:
・はな子さん
・紙芝居
・おめでたいごちそう
・映画上映

上田学園のサイトでも映画「はな子──戦後初めて来日したゾウ」が見られます。

〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕

(2007年9月21日)



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