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アムールヤマネコが生まれました
 └─ 2022/06/02
 井の頭自然文化園では、2022年5月13日(金)にアムールヤマネコが4頭生まれました。性別はまだ不明です。

 母親は「ミレ」(2020年4月30日 ソウル大公園[韓国]生まれ。2021年11月4日 来園)、父親は「タリ」(2020年4月14日 ソウル大公園[韓国]生まれ。2021年11月4日 来園)です。

巣箱の中のアムールヤマネコの子ども
(撮影日:2022年5月29日)
アムールヤマネコ「ミレ」
(撮影日:2022年4月21日)

 井の頭自然文化園では2000年8月からアムールヤマネコの飼育を開始し、展示と繁殖を継続してきました。しかし近年は個体の高齢化などが進んだことにより自然繁殖が難しくなってきたため、2012年から日本獣医生命科学大学獣医臨床繁殖学教室と共同で人工繁殖に取り組んできました。そして2014年3月にはアムールヤマネコでは初めての人工授精が成功し、2頭(1頭は死産)の子どもが誕生しています。

 その後、昨年11月には、希少動物の飼育下繁殖を促進させるため、東京都と友好都市提携を結んでいるソウル特別市からペアが寄贈されました。今年3月にこのペアでペアリングを実施したところ、交尾を認め、5月14日朝に4頭の出産を確認しました。ビデオ映像から、子どもの誕生は5月13日夜でした。

 当園でのアムールヤマネコ誕生は2014年以来ですが、自然繁殖では2006年以来16年ぶりのことになります。今回の繁殖で得られた知見は、ツシマヤマネコ保護増殖事業へも役立つものと思われます。

 公開については決まりしだい、井の頭自然文化園公式サイトにてお知らせします。なお、公開に先立ち、子どものようすの録画動画をヤマネコ舎のモニターで流す予定です。

当園での飼育状況(2022年6月2日現在)
 8頭(オス3、メス1、不明4) ※今回生まれた赤ちゃんを含みます。

※アムールヤマネコは東南アジアに広く分布するベンガルヤマネコの亜種です。
 そのアムールヤマネコのなかでも、長崎県の対馬のみに生息する地域個体群をツシマヤマネコと呼び、当園では上記のほかに3頭(オス1、メス2)のツシマヤマネコを飼育しています。

日本国内の飼育状況(2021年12月31日現在)
 5園館 8頭(オス3、メス5)
 資料:JCP種別概況報告書【(公社)日本動物園水族館協会】

◎関連ニュース
人工授精でアムールヤマネコが出産しました(2014年4月10日)
アムールヤマネコの出産、その後(2014年4月25日)
アムールヤマネコのペアがソウル大公園から来園しました(2021年11月12日)

(2022年06月02日)



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