ニュース
フンボルトペンギン、ひなの孵化と成長
 └─2018/03/09

 井の頭自然文化園で2018年2月9日、フンボルトペンギンのひなが孵化しました。

親の体の下にいるひな。2018年2月16日撮影
無事に育っているひな。2018年3月6日撮影

 これまで巣箱内で抱卵しているときに卵が外に転がり出てしまい、卵を水中に落としてしまうことがありました。また、飼育環境や巣材、巣箱の通気性などによって、孵化後の育成には成功していませんでした。

 そこで安心して子育てができる環境を作り、巣材にはよしずや竹ぼうきを用意し、巣箱内にはマットを置いて、卵の落下防止の為に入口に段差をつけ、巣箱の底にも通気穴を作るなどのくふうをしたところ、2卵中1個が孵化し、無事に育っています。

 孵化直後、ひなは母親「いのこ」の足元に隠れていて、ほとんど見ることができませんでしたが、孵化後約1か月になる3月6日には、体重1,000グラム程度に成長した灰色の小さなフンボルトペンギンになりました。また、ひながピーピー鳴くと、父親「うえのすけ」も自分の口を大きく開け、するとひなは頭を父親の口の中に入れ、えさをもらっているようすも観察できます。

 葛西臨海水族園からやって来たフンボルトペンギンが、今の井の頭自然文化園の施設で孵化して育つのは初めてです。ひなが巣箱から出るようになるまでもう少し時間がかかりますが、ペンギン両親とともに見守っているところです。

〔井の頭自然文化園飼育展示係 唐沢瑞樹〕

(2018年03月09日)


ページトップへ