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あらたな取組み「動物たちのえさの時間」
 └─ 2017/11/04

 井の頭自然文化園では動物についてもっと知っていただくために、「動物たちのえさの時間」を2017年6月から始めました。決まった時間に動物にえさを与え、飼育係の解説とともに見ていただくイベントです。私が担当している動物たちをご紹介しましょう。

 毎日、お昼近くの11:45からヤギのえさやりを始めます。放飼場にいっしょに飼育しているブタ(品種:チャイニーズポットベリー)やニワトリ(品種:チャーン)にも給餌します。


 上の写真はヤギに乾草と草食獣用ペレット、チャーンにキジ用ペレットを与えているところです。ヤギの横にある止まり木は、チャーンが登れるように先月2017年9月に組み立てました。いつも地面を歩いているチャーンをよく観察していただくための工夫です。「動物たちのえさの時間」の際は、この止まり木の上にえさを撒きます。


 こちらの写真はチャイニーズポットベリーのメス「ハル」。さて、ハルが鼻先で触っている物はなんでしょうか? じつはこれは竹筒です。側面に小さい穴をたくさん開けてあります。この竹筒を転がすと穴から大好きな草食獣用ペレットが出てくるので、ハルは大きい自慢の鼻で動かしているのです。今では壁に叩きつけるとペレットがたくさん出てくることを覚えてしまいました。えさの時間に園内に響くカランッという大きな音が聞こえてきたら、それはハルの仕業かもしれません。


 そして大人気のモルモットのえさやりは毎日15:00から始まります。モルモットふれあいコーナーが終わると、たくさん働いてお腹をすかせたモルモットの「キューキュー」という鳴き声が、コーナーの外にいる来園者の方々にも聞こえているかもしれません。モルモットたちは扉の閉まる音でふれあいコーナーの終了を察知し、次はえさの時間だとすぐ感づいているのでしょう。

 モルモットたちは、寝部屋につながる渡り橋を渡ってえさにまっしぐら。乾草とモルモット用ペレットを主食として与えていますが、リンゴやニンジンなどの野菜や果物、枝葉もときどき与えています。えさを取り合ったり、乾草の中にトンネルを作ったり、いろんな行動が見られます。

 園内ではこれ以外にも、さまざまな動物のえさやりが見られます。井の頭自然文化園にお越しの際は、案内板でお知らせしている「動物たちのえさの時間」をぜひチェックしてみてください。ホームページでも毎月の予定をご案内しています(2017年11月の予定はこちら)。
 どんなえさを食べるのか、どのように食べるのか、意外な発見もあっておもしろいですよ。

〔井の頭自然文化園 飼育展示係 荒木春奈〕

(2017年11月04日)


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