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サル山でプールを落ち葉に衣替え
 └─2014/12/27

 井の頭自然文化園のサル山では現在、20頭のアカゲザルを飼育しています。サル山にはプールがあり、夏の暑い時期には子ザルたちが3〜4メートルもの高い場所から頻繁に飛び込みをする姿が見られましたが、さすがにこの時季は寒いようで、プールに入る勇者は現れなくなりました。

 そこで、水の代わりにあるものを入れてみることにしました。そのあるものというのが……こちら。


落ち葉を入れたサル山内のプール


 落ち葉です。

 サル山のまわりにはサクラやイチョウの木が生えているのですが、この時期になると枯葉が大量にサル山の中に落ちてくるので、担当者は毎日落ち葉地獄と戦っているのですが、この落ち葉をプールに入れれば掃除の負担が減るうえ、サルたちには新しい刺激になって一石二鳥!ということで試してみることにしました。

 もちろん、ただ落ち葉を入れただけではサルたちはあまり興味を示しません。たっぷりの落ち葉の中にサルたちのおやつである押し麦や麻の実など、細かいえさを撒いて隠しました。


左:押し麦、上:麻の実、右:ハト用のえさ


 これがサルたちには好評だったようで、いっせいに集まり、熱心にえさ探しを始めました。床に撒くと、えさがなくなったことが一目でわかってしまうのですが、落ち葉の中ではそれがわからないためサルたちはかなりの時間えさ探しに没頭しています。


落ち葉の下のえさを探すアカゲザルたち


 少しずつ葉をよけて探したり、豪快にかきわけて探したり、えさの探し方にも一頭一頭個性が現れます。

 サル山での落ち葉プールは落ち葉の季節限定です。1月後半には落ち葉も落ちきってしまい、もしかしたらご覧になれないかもしれません。ご了承ください。

 サルたちのくらしをより豊かにするため、これからも、工夫をこらしていきます。ご期待ください。

〔井の頭自然文化園飼育展示係 久保田夕紀子〕

(2014年12月27日)


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