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「ヤマネコ芸術祭」アーティストと作品紹介[1]前編
 └─2014/11/11

 井の頭自然文化園では、2014年11月15日(土)と16日(日)の2日間、「ヤマネコ祭」を開催します(くわしくはこちら)。企画の一つとして、10名のアーティストの方々の作品を展示する「ヤマネコ芸術祭」を10月28日から11月30日まで 12月28日まで延長! 彫刻館B館で開催中です(お知らせ)。

 出展していただいた作家の方々の作品の一部を2回に分けてご紹介します。

 会場正面に見えるのが、田中豊美さんの作品「風の囁き」です。田中さんは1969年から図鑑や科学絵本などのイラストを手がけられています。今回、ツシマヤマネコだけでなく、ツシマテンやイリオモテヤマネコを描いた作品も出展。井の頭自然文化園内でのデッサンも展示しています。


田中豊美さん「風の囁き」


 会場左手にはタナカハンコさんの作品。タナカハンコさんは消しゴムはんこを作る若手アーティストです。小さいハンコからちょっと大きなハンコまで、さまざまな作品を彫っていただきました。今回、ヤマネコランプを出展している「家鴨窯」さん作の小さな陶器のヤマネコと合体したハンコも登場。


タナカハンコさん「ツシマヤマネコはんこ」


 その隣は、菊谷詩子さんの作品です。教科書や博物館の展示イラストなどの分野で活躍されています。今回はヤマネコ芸術祭のために、井の頭自然文化園で今年誕生したアムールヤマネコ「ユズキ」を描いていただきました。動物園でくらしている「ユズキ」ですが、もし野生の地にいたら……そんな想像力を掻き立てる作品です。


菊谷詩子さん「独り立ち」


 次に天野行雄さんのイラストが登場。井の頭自然文化園では夏に妖怪や怪談をテーマにしたスタンプラリーを開催していますが、そのイラストの作者が天野さん。今回は、今年の夏のスタンプラリー原画、そして新作を出展していただきました。新作「夜の訪問者」は、宮沢賢治の作品や不思議の国のアリスの世界を想起させる、独特の雰囲気を醸し出しています。


天野行雄さん「ヤマネコの怪」


 作家紹介前半最後は岡田宗徳さんです。田中さんや菊谷さんと同じく日本ワイルドライフアート協会に所属。アメリカの「アニマルアーティスト協会」(Society of Animal Artists)のアソシエイト会員でもあり、その展覧会で入選もされるなど、国内外で活躍されています。今回は、現地で取材を重ねて描いたツシマヤマネコ作品3点と、対馬で飼育されてきた日本の在来馬「対州馬」の作品を出展されています。


岡田宗徳さん「Tubaki」


 作品をごらんいただき、その後で井の頭自然文化園の本物のヤマネコをじっくり観察してみてはいかがですか? 会期も残りわずかです。2014年11月30日まで。ぜひ会場まで足をお運びください。

 次回、引き続き出展作家の方々をご紹介します。

〔井の頭自然文化園教育普及係 大橋直哉〕


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