ニュース
今年も水鳥のひながたくさん育っています
 └─2014/07/11

 井の頭自然文化園水生物園では、日本産のガンやカモのなかまを展示しています。これらの水鳥たちは、早春から初夏にかけてが繁殖シーズンで、毎年かわいらしいひなの姿をごらんいただいていますが、2014年も多くのひなが育っていますのでご紹介します。

 一番早く誕生したのはアヒルです。コールダックという世界で一番小さい品種です。今年は4月3日に孵化しました。8羽のひなが順調に育ち、すでに綿羽から体羽に生え変わり、親との見分けがつきにくいのですが、若干体が小さめで、羽の色に黄色味や黒色の部分がありますので、ぜひ探してみてください。

 次に、オシドリが5月29日に孵化。孵化はその後4回続き、現在25羽のひなを見ることができます。孵化した時期によって体の大きさに違いがありますので、見比べることで成長の段階を知ることができます。また、オシドリのひなは、ほかのカモのなかまのひなと比べて運動能力が高く、とてもすばしっこく動き回ります。水面も走るように泳ぎます。その軽やかな動きにも注目してください。

 6月19日にはガンのなかまのカリガネが4羽孵化しました。まだフワフワした綿羽をつけていますが、体つきはずいぶんしっかりしてきました。とくに脚に注目してみると、親のプロポーションとは違って長いのがわかります。なんとなくダチョウのようにも見えるほどの長さです。これは、この時期のひなは下半身が早く成長するためで、移動能力を高めておくことが生き残りに有利なのでしょう。

 梅雨の時期は、急な豪雨があってもひなが屋根のある場所に避難できるようにしてあります。みなさんもこれからのひなの成長を楽しみに、見守っていただきたいと思います。

写真上:コールダックの幼鳥
写真中:オシドリの成鳥(左)と幼鳥
写真下:カリガネの成鳥と幼鳥(中央)

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 金原功〕

(2014年07月11日)



ページトップへ