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新年にあたり「ヘビの館」始めました!
 └─2013/01/04

 つぶらな瞳に二又のかわいい舌、一切の無駄を省き、究極の進化を遂げた優美な動物、それがヘビです。

 井の頭自然文化園では、2013年の干支であるヘビについて、みなさんにもっとよく知ってもらおうと、新たに「ヘビの館」を始めました。場所はリスの小径の横にある展示ケージで、これまでもアオダイショウの「姫」と「殿」のペアを展示していた所に、新たにシマヘビとジムグリを加え、にぎやかな混合展示になりました。

 シマヘビは、かつては身近に普通に見られたと思われますが、樹上性のアオダイショウと異なり、開けた草原を主な活動の場とするため、近年の井の頭周辺などは住みにくい環境になってしまったのでしょう。

 一方、地味な色合いの種が多い本州のヘビの中で、鮮やかな色合いと腹板のおしゃれな市松模様が特徴的で美しいジムグリは、地下生活者ということもあり、ほとんど人目に触れることがないヘビで、やはり井の頭周辺では見られない種です。

 武蔵野の自然が残る井の頭自然文化園周辺にはアオダイショウが多く生息し、井の頭池周辺ではヒバカリを見ることはできますが、残念ながらシマヘビは確認できません。

 本州を代表する大型のヘビであるアオダイショウとシマヘビ、そして中型の美しいジムグリを比較することで、樹上・地上・地下と活動域の違いが形態にどのような差を及ぼすかをごらんいただき、同時にこれらの素晴らしいヘビたちがいつまでも生息できる環境の大切さを知っていただけたらと、年の初めに願っています。

写真上:「ヘビの館」全景
写真下:団子状になって休むヘビたち

〔井の頭自然文化園飼育展示係 山本藤生〕

(2013年01月04日)




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