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アジアゾウはな子の近況[7]
 └─2011/07/29

 日本動物愛護協会の主催する第3回日本動物大賞で、アジアゾウはな子が功労動物賞を受賞しました。功労動物賞とは、人と動物との共生に対する理解に寄与した動物などに送られる賞で、「長寿の一生は試練に満ちた生涯でありながら、多くの人々から愛される見事な生となった」という審査結果をいただきました。

 さっそく、いただいた表彰状をはな子の部屋に飾りました。遊びにいらっしゃった際はぜひ見てください。

 授賞式は上野動物園でおこなわれましたが、もちろん、はな子が行くわけにはいかないので、はな子に代わって園長と担当者が出席しました。今日までの長い間、たくさんの方々に愛されてこのような賞をいただけたことを、担当者一同も大変光栄に思っています。はな子もきっと喜んでいることと思います。

 はな子がこれまで大きなケガや病気にならず健康にくらしてこられたのは、歴代の飼育係30余名をはじめ、はな子に関わった職員全員の努力の結果でもあります。また、はな子を応援してくださるファンの方々に心から感謝しております。

 あの大きな体ですが、臆病で神経質な性格は昔も今も変わりません。たとえば、飛行機の音・雷・サイレンなどは、しょっちゅう聞いているはずなのに、音がするたびに驚いて動きまわります。私たちには分からない何かを気にするような仕草もよく目にし、一瞬にしてはな子の行動が変わることがあります。でも飼育係に甘えてくる姿を見ていると、とても愛おしく感じます。鼻を器用に使って、ほうきで自分の体をはいたり、夏には水浴びをしたりする姿を見ると、誰もがはな子のファンになることでしょう。
 はな子が、これからも井の頭自然文化園の人気者としてたくさんの方に愛され続け、幸せな余生を送れるよう、飼育係一丸となって努力していきます。

写真上:功労動物賞を受賞したアジアゾウはな子
写真下:表彰式

〔井の頭自然文化園飼育展示係 齋藤美和〕

(2011年07月29日)



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