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アジアゾウ「はな子」の近況
 └─2009/09/18

 井の頭自然文化園のアジアゾウ「はな子」は、今年(2009年)で62歳になりました。正確な誕生日がわからないため、毎年1月1日に1歳年齢を加えます。日本の動物園で飼育されているアジアゾウの中で、最高齢のゾウです。また、はな子が井の頭自然文化園に来てから、今年で55周年を迎えます。

 そこで、9月21日の敬老の日、来園55周年を記念して、「はな子62歳お祝い会」を開催します(お知らせはこちら)。

 ここでは最近のはな子のようすをお伝えしましょう。9月になってだいぶ涼しくなってきたせいか、夏のあいだ落ちていた食欲が回復してきました。毎日午後1時から与えている特製の「お団子」も、暑いときはなかなか食べてくれませんでしたが、今では残さず食べるようになりました。牧草や根菜類も残る量が減ってきています。

 そのかわり、水の出ているホースを自分でくわえて遊ぶ水浴びや、豪快にプールの中に入ることがなくなりました。さすがに寒いようです。

 また、運動場に新しい遊具をつけました。まずは丸太。長さ 150センチ、直径30センチの丸太を、太いロープで地面の係留環につなぎました(係留環は本来、ゾウの足を鎖でつなぐためのものです)。この丸太を持ち上げたり転がしたりして遊んでくれるはずと期待していたのですが……思いのほか遊んでくれません。ただ、ときどきですが、重さ 100キロはあろうかという丸太をつま先で軽々と転がしているのが見られます。

 次につけたのがロープ。運動場の外に生えている木から、はな子がいるところまで、引っぱるのに十分な長いロープをつけました。これが意外にうけたようで、ロープを引っ張りながら器用に背中をかいたりしています。なお、ロープの購入には、はな子のためにいただいた動物園サポーター資金を使わせていただきました。

 62歳になっても、はな子はまだまだ元気です。敬老の日には式典を開催し、飼育係がお話をします。この機会に、ぜひはな子に会いに来てください。

〔井の頭自然文化園飼育展示係 森久保秀〕

・東京ズーネットBB動画
 「アジアゾウ『はな子さん』の還暦お祝い」(2007年07月撮影)

(2009年09月18日)



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