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アカゲザルのベビーラッシュ!
 └─井の頭 2008/06/27

 井の頭自然文化園のサル山ではアカゲザルが出産のシーズンを迎えました。今年(2008年)は5月27日に最初の1頭が産まれ、それから6月2日、14日、15日、17日と、現時点までに5頭が産まれるという、まさにベビーラッシュ。そのうえまだお腹の大きいサルもいるので、勢いは衰えそうにありません。

 アカゲザルはニホンザルと同様、メスは4~5歳で子どもを産み始め、通常毎年出産し、1産1子です。5月27日に出産した「フェンシング」(4歳)と6月2日に出産した「オレンジペコー」(5歳)、それに6月14日に出産した「オイヌキ」(4歳)の3頭が初産でした。

 6月17日に出産した「マラソン」(4歳)は去年初めて出産したのですが、そのときは子を育てず、残念ながら赤ちゃんは死んでしまいました。初産の場合、死産や子を放棄してしまうことがありますが、今年はどのサルもしっかりと赤ちゃんを抱いておっぱいをあげているので安心しました。

 フェンシングの母親「ゴブゴブ」は、フェンシングが出産してからいつもそばにいて、グルーミングをしたり、群れが騒ぎになったときには娘をしっかりガードしたりしています。

 一方、オレンジペコーとオイヌキ姉妹の母「カオナシコ」は気にかけるようすもなく、いつもマイペースですごしています。マラソンの母「アマナツ」は、自身も6月15日に出産しているので、まだそれどころではないといった感じで、親子でそれぞれ子育てをしています。観察している飼育係がいたら、気軽にどのサルか聞いてみてください。

 生まれたばかりの赤ん坊はずっと母親に抱かれていますが、1週間もするとまわりに興味をもちはじめ、もぞもぞ動くすがたが見られます。アカゲザルの赤ん坊は全身がきれいな赤毛でおおわれ、まるでキンシコウのよう。ニホンザルとはまたちがったかわいさですよ。

写真:出産したフェンシング(右)と子ども。
   中央にいるおとなの個体はフェンシングの母親コブコブ

〔井の頭自然文化園飼育展示係 森久保秀〕

※この原稿を書いているうちにも、6月23日と24日、さらに1頭ずつ生まれ、 計7頭になりました。

(2008年06月27日)



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