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ゴリラの「リラコ」が死亡しました
 └─上野  2007/11/12

 2007年11月12日(月)未明、上野動物園のニシローランドゴリラ「リラコ」が死亡しました。死因は扁平上皮癌です。

 昨年、口元に傷が見つかり、腫瘍と判明した後、上野動物園では治療を続けてきましたが、腫瘍の根治はむずかしく、11月に入って徐々に体力が衰え、治療のかいなく死亡しました。40歳でした。

 リラコは1993年7月4日、別府ケーブルラクテンチ(現・別府ワンダーラクテンチ)から来園しました。上野動物園にいるメスの「ローラ」はリラコの娘です(1977年、別府ケーブルラクテンチで出産)。ローラは3歳のときに東武動物公園に移された後、1993年10月24日に上野動物園に移動。母娘の再会となりました。

 上野動物園のゴリラのメスの中で最年長だったリラコは、性格はおとなしいものの、オスに対して臆することなく、攻撃されれば反撃する強さもそなえていました。また、ほかのメスがオスに攻撃を受けるとすかさず守りに駆けつけるなど、メスたちから「人望」の厚い個体でした。

 上野動物園ですごした14年間、リラコは7頭のオスと同居し、繁殖への試みが進められましたが、残念ながら妊娠にはいたりませんでした。

 上野動物園では現在、リラコへのメッセージをいただくための用紙をゴリラ舎に設置しています(写真下)。

 リラコの死後、上野動物園のニシローランドゴリラはオス3頭、メス4頭となりました。

・リラコ死亡後の飼育個体

オス
ムサシ(27歳)2000年10月13日、釧路市動物園より
ケンタ(30歳)2004年05月24日、京都市動物園より
ハオコ(14歳)2007年06月27日、豪タロンガ動物園より

メス
ピーコ(37歳)1993年04月18日、広島市安佐動物公園より
ローラ(30歳)1993年10月24日、東武動物公園より
トト (29歳)1999年07月09日、静岡市立日本平動物園より
ナナ (25歳)2006年12月05日、愛媛県立とべ動物園より

(2007年11月12日)



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