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4世代続くサーバルたちを紹介します!
 └─多摩  2017/08/18

 最近、メディアの影響もあり、サーバルに人気が集まった結果、サーバルを知っていただく機会が以前よりも格段に増えました。そこで多摩動物公園のサーバルたちを紹介しましょう。

 多摩動物公園では、野生のサーバルが狩りをするときの行動を再現するために、肉を高さ3メートル前後の位置に吊るし、その肉を取るためにサーバルを跳躍させる「サーバルジャンプ」を実施しています。

 サーバルジャンプの主役として出番の多いオスの「アポロ」とメスの「ルナ」は、2015年に生まれた双子です。この2頭は、じつは4世代にわたるサーバル大家系の子どもたちです。現在、多摩動物公園で飼育している6頭は、1頭のメスを起点とした女系の家族なのです。

シオン(メス)
ユリ(メス)

 この家系の始まりは、現在20歳の「シオン」というメスで、アポロとルナの曾祖母にあたります。シオンは1999年にスイスの動物園から来園し、多摩動物公園で6回繁殖をしました。その中に「コウ」、そしてアポロとルナの祖父にあたる「タカ」という2頭のオスがいます。

 コウは残念ながらケガをして動きに問題があるため、現在は非公開エリアで飼育しています。タカは2003年に羽村市動物公園へ移動。そこで繁殖に成功し、2013年にアポロとルナの母「ユリ」が誕生しました。

アポロ(オス)
ルナ(メス)

 その後、ユリは2014年に多摩動物公園に来園し、「ポール」とのあいだにアポロとルナが誕生しました。ポールは2006年にシンガポールの動物園からやって来た個体です。多摩でのサーバルの誕生は12年ぶりのことで、待ち望まれた繁殖でした。アポロとルナはすくすくと成長し、今ではサーバルジャンプの主役としてサーバル人気を盛り上げています。

 紹介した5頭は血縁関係にあるものの、それぞれ性格がちがいます。アポロはマイペースで食いしん坊なのに対し、ルナはやや怖がりで気難しいところがあります。よく鳴く“おしゃべりな”個体もいれば、ほとんど鳴かないもの静かな個体もいます。

 じっくり観察すると5頭の性格の違いが少しずつ見えてくるはずです。性格の違いがわかれば、サーバルのおもしろさがいっそうよくわかるでしょう。

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〔多摩動物公園北園飼育展示係 新崎慶太〕

(2017年08月18日)


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