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袋から顔を出したオオカンガルーの子どもたち
 └─上野  2014/12/19

 カンガルーというと、母親のお腹の育児嚢(袋)に子が入り、顔を出しているイラストなどをイメージするかもしれません。しかし、この状態が見られるのは比較的限られた期間です。

 生まれたばかりのカンガルーの子は、自力で母親の体表を移動し、袋の中に入ります。オオカンガルーは生後約8か月を袋の中で過ごし、袋から顔を出すようになるのは生後5か月の頃。それから2か月もすると、袋から完全に外に出ていることが増え、生後10〜12か月もたつと、もう袋には戻らなくなります。


袋から顔を出したオオカンガルーの子


 上野動物園のオオカンガルーのうち、おとなのメスは2頭です。2014年11月18日、そのうち1頭の袋から子が完全に出ていたのを初めて目撃しました。しかし、外に出ている時間はまだあまり長くないようです。

 もう1頭のメスも出産しており、同じく11月18日、こちらは袋から顔を出したのを初めて確認しました。


袋から足が出ている


 袋から顔ではなく、足だけが出ていることもあります。「袋に入ったカンガルー」という“イメージ”どおりの姿を見るなら今がチャンスです。

〔上野動物園西園飼育展示係〕

(2014年12月19日)


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