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ストライプトバーフィッシュの展示
 └─葛西  2014/01/11

 今回紹介する魚は、ハリセンボンのなかま「ストライプトバーフィッシュ」です。茶色と白の縞模様の体には、たくさんの黄色い棘があります。この棘は、鱗が変化したもので敵から身を守るのに役立ちます。大西洋の西側、アメリカのメイン州から南米ブラジルにかけての浅い海に広く分布し、最大で全長28センチまで成長します。

 ハリセンボンのなかまは、危険を感じたり刺激を受けたりすると、胃の中に水や空気を吸い込んで体を風船のように膨らませることがあります。葛西臨海水族園では数種類のハリセンボンのなかまを飼育していますが、体を膨らませることはごく稀で、数年間に一度目にするかどうかといったところです。水槽の中は餌不足や外敵の心配がなく、魚にとってはくらしやすい場所なのかもしれません。

 ストライプトバーフィッシュを展示した当初は、一緒に入っているほかの魚たちにおびえて水槽の隅に隠れがちでした。また、泳ぎが遅いためか餌を十分に食べられないようで、棒の先につけた餌を口元に近づけて与えることもありました。しかし、現在は新しい環境にも慣れて、ほかの魚に混じって餌をよく食べるようになり、水槽の中をのびのびと泳ぎ回れるようになりました。

 正面から見るとクリッとした大きな目で、どことなく愛嬌のあるストライプトバーフィッシュは世界の海エリアの「ブラジル沿岸」水槽で見ることができます。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 笹沼伸一〕

(2014年01月11日)



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