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小獣館で目白押し? コビトマングース誕生
 └─上野  2013/12/13

 「目白押し」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか? 辞書等には「メジロが群れをなして樹木の枝に押し合いへしあい並んで止まる様子が由来になり人や物が多数並んで物事が過密集中する様子」と書かれていますので、施設内に複数の小動物を展示している上野動物園小獣館は「小動物が目白押し」と呼べるかもしれません。その中で一際「目白押し」な場所がコビトマングース展示場です。

 おもに午前中の早い時間帯、展示室内の倒木上や巣箱上で8頭前後の集団が横一列に一方向を向き体を寄せ合うようすはまさに「目白押し」です。
 またときには一列ではなく複数頭が集まり円形や楕円形を作るように折り重なって、あたかもおしくらまんじゅうをしているように見える場合もあります。

 その目白押しあるいはおしくらまんじゅうで体を密着させる動物たちの隙間から、ひょっこり小さな頭をのぞかせるのは、2013年10月初旬に誕生した2頭の子どもたちです。

 生後2か月を過ぎた12月初旬には、展示室内を元気に走り回り、子ども同士で取っ組み合いをする活発なようすも見られ、ときには母親に体をくわえられ、たしなめられているような場面も見られます。

 上野動物園でコビトマングースの子の成長を見られるのは5年ぶりです。

 コビトマングース展示場では土、日、祝日の15時からコビトマングースのユーモラスな習性が見られる「マングースの卵割り」イベントをおこないますが、物怖じせず成獣に混ざって卵を食べる子どもたちの姿が見られるようになりました。開園中全頭が巣箱内で休んでいる時間帯も少なくありませんが、そっと見守ってください。

写真上:おとなに交じって餌を食べる子どものコビトマングース(左奥)
写真下:2頭の子ども同士でじゃれ合う

〔上野動物園西園飼育展示係 清水一彦〕

(2013年12月13日)



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