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アナグマの子がかみね動物園へ旅立ちました
 └─井の頭 2013/10/18

 井の頭自然文化園のニホンアナグマのメスの子に、日立市かみね動物園への「お嫁入り」の話がもち上がり、めでたく実現することとなりました。

 今回移動することになったアナグマは、2011年11月8日に来園したメス「カステラ」の子です。カステラは保護された時点で妊娠しており、2012年3月29日にオス2頭メス1頭を出産しました。そしてカステラは3頭を立派に育て上げました。

 親子は、朝放飼場に出るとみんなでせっせと地面を掘り進め、しばらくすると切り株の上で体を寄せ合い昼寝をしていました。夕方お腹が空くと、寝部屋へ続く扉をみんなで必死にガリガリとひっかく姿は、何ともほほえましい光景でした。

 9月28日旅立ちの朝9時、寝部屋にいるアナグマの子を網で捕まえます。獣医師が個体識別用のマイクロチップを専用の機器で読み取り、送り出すメスに間違いないかを確認します。その後、通称バリケンという名の小動物用の輸送箱に移し、そのままかみね動物園のスタッフの方の到着を待ちました。

 午後1時ごろ、かみね動物園スタッフの到着とともに、当園のバリケンからかみね動物園の輸送箱へアナグマを移動し、輸送箱を車へ積み込みんで無事に旅立ちを見送ることができました。

 その日の午後7時ころ、かみね動物園から無事に到着したとのメールが届きました。到着後は、餌も問題なく食べるほど落ち着いた状態とのことで、送り出した私たちもホッとしました。現在は花婿とケージ越しのお見合いをしており、互いに威嚇などをすることもなく、よい雰囲気のようなので、早いうちに一緒にできるかもしれないとのことです。

写真上:親子そろって切り株の上でお昼寝
写真下:旅立つ直前のようす

〔井の頭自然文化園飼育展示係 大西一馬〕

(2013年10月18日)



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