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ポークフィッシュを展示しました
 └─葛西  2013/06/14

 葛西臨海水族園では、2013年5月に、世界の海エリアの大西洋コーナー「ブラジル沿岸」の水槽で、ポークフィッシュの展示を開始しました。葛西臨海水族園では初めての展示です。

 ポークフィッシュはイサキ科に属し、体は黄色と青っぽい銀色の縦じまでおおわれ、眼の上とえらぶたの後ろに黒い横しまが入っているのが特徴的な、とても美しい魚です。フロリダからブラジルの大西洋側やメキシコ湾、カリブ海といった暖かな海に分布しています。

 ポークフィッシュと同じ水槽には、ニベのなかまのホワイトマウスクローカーと、変わった体型をしたアジのなかまのルックダウンを一緒に展示しています。ポークフィッシュがこれらの魚とケンカなどせずにうまくくらしていけるか少し心配でした。最初は少し突かれたりしましたが、しばらくすると、ほかの魚と泳ぐようになり一安心しました。サンゴ礁や岩礁などの海底で群れてくらす習性からなのか、落ち着くと水槽の底を数尾で寄りそって泳ぎ始めました。

 幼魚のころは、ほかの魚の体表の寄生虫を食べるクリーナーフィッシュとして知られています。展示しているポークフィッシュは、全長20センチほどに育ち、もう成魚なのでクリーニングはしないようです。

 海では、ゴカイ、貝、エビ、カニなど海底のさまざまな生き物を食べるので、水槽でもゴカイやエビを中心に与えています。展示の翌日には、餌を食べるようになり、その勢いはほかの魚に負けないくらい俊敏で、強いアゴで大きな餌も噛み砕いて食べています。これなら元気にくらしていけそうです。

 美しいポークフィッシュたちの元気な姿を、ぜひごらんください。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 木船崇司〕

(2013年06月14日)



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