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ニホンアナグマの展示再開
 └─上野  2013/06/07

 2012年11月から展示を中止していた上野動物園のニホンアナグマですが、ツキノワグマ展示場の一隅で2013年5月から展示再開しました。この場所は、以前ホンドタヌキを展示していたところですが、タヌキを多摩動物公園に搬出したため、同じ温帯地域に住むニホンアナグマを展示することにしたのです。

 ニホンアナグマは、本州、四国、九州に生息し、名前の通り穴を掘って生活する動物です。野生では主に、ミミズなどの土壌生物を食べていて、ミミズを探すための鋭い嗅覚と、穴を掘るのに適した爪をもっています。

 今まで飼育展示場を点々と移してきたニホンアナグマですが、今回の場所はこれまでと違い、全面に土を敷いているので、来園者の方々には本来の姿に近いようすをごらんいただけるのではないかと思います。

 オス「ジェット」(推定8歳)とメス「ココ」(推定9歳)の2頭を飼育していますが、以前から梅雨の時期に脱毛が見られたので、検査のため別居飼育にし、現在はジェットのみを展示しています。顔を土だらけにして餌を探すニホンアナグマを、ぜひ見にいらしてください。

写真上:地面を掘り起こして餌を探している
写真下:穴を掘るのに適した爪

〔上野動物園東園飼育展示係 野島大貴〕

(2013年06月07日)



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