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パルマワラビーの子どもたち
 └─多摩  2013/05/17

 多摩動物公園ワラビー舎のパルマワラビーの子どもたちが元気に過ごしています。

 大きい子どもは2013年2月に母親の袋から出はじめたオスで、2頭います。今回はこの2頭がほぼ同じ時期に生まれたので体の大きさもほとんど一緒です。袋から出ている時間が長くなると、2頭でくっついて日向ぼっこをしたり、追いかけっこやプロレスのようなことをしたりして遊んでいました。

 最近は体が大きくなり母親の袋に戻ることはなくなりましたが、まだときどき袋に頭を突っ込んで乳を飲んでいます。

 5月9日には、小さい子どもが母親の袋から初めて出てきました。まだ体毛が短く薄いので、頭頂部から背中の上部にかけては黒っぽいのですが、腹側や手足は肌色をしていて細く、歩き方もヨロヨロしています。ほかの個体が赤ちゃんに興味を示して匂いを嗅ぎに来たり前肢でいじって倒してしまったりしていたので、来園者から心配する声をいただいたりしました。

 少し離れたところにいる母親は、赤ちゃんが鳴くと急いでそばに走り寄りますが、赤ちゃんが袋に入ろうとすると離れてしまう、ということをしばらく繰り返していました。

 この母親は2012年2月ごろに袋から出た若いメスで、今回が初めての子育てなので、外に出た赤ちゃんでもまた袋に戻るということがよくわからないのかな? とちょっと心配になりました。しかし餌でほかの個体をおびき寄せ、赤ちゃんと2頭で落ち着けるようにしてやると間もなく子を袋に戻すことができるようになりました。

 この子どもは、これから徐々に袋から出る回数が多くなりご覧になれる時間も長くなっていくと思います。

 さらに、もうすぐ袋から出てくる赤ちゃんが1頭います。だいぶ重そうになった袋は、ときどきボコボコと活発に動いています。2月出袋のオス2頭のように、ちびっこ同士で遊ぶ姿が見られるようになるかもしれません。

写真上:2013年2月に出袋した2頭
写真中:(左)袋の中に子どもがいる個体(右)2月に出袋したオス
写真下:出袋間近で重そうなお腹

〔多摩動物公園南園飼育展示係 永田典子〕

(2013年05月17日)



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