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プカプカ浮いています、新展示アジアウキガエル
 └─上野  2012/11/16

 上野動物園両生爬虫類館の両生類コーナーでは、2012年11月6日から「アジアウキガエル」の展示を始めました。さてどのようなカエルなのでしょうか?

 名前に「アジア」と付くとおり、アジアに生息するカエルです。残念ながら日本にはいませんが、中国南部・インド東部・東南アジアに広く分布しています。カエルといえば田んぼにいるイメージをもつ方も多いと思いますが、アジアウキガエルは、主に平地の水辺に生息し、水田でも見ることができるカエルです。

 そして「ウキ」つまり「浮き」と付くとおり、主に水面に浮いて過ごします。とび出た眼だけを水面から出し、手足を伸ばした姿勢で浮いている姿が特徴的です。たまに、水底に沈んでいることもあります。

 カエルは、陸上で座っているとき手足を体の横に折りたたんでいてよく見えないことが多いのですが、水に浮いているこのカエルは、手足のようすをはっきり見ることができるので、うしろあしの立派な水かきに注目してみてください。ふだんはのんびり浮かんでいますが、いざというときはこの水かきを使って、とても素早く泳ぎます。

 アジアウキガエルの大きさは体長わずか3センチ程度で、水槽も25センチ四方のこぢんまりした展示ですが、ぜひ顔を近づけて水槽を覗きこんでみてください。プカプカ浮いている癒し系(?)のカエルをきっと好きになっていただけると思います。

〔上野動物園両生は虫類館飼育展示係 髙柳真世〕

(2012年11月16日)



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