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ツチブタが生まれました
 └─上野  2012/10/12

 2012年8月29日、上野動物園西園でツチブタが出産しました。

 オスの「アルディ」とメスの「ヨシコ」のペアにとっても、上野動物園にとっても2度目の繁殖です。2011年7月29日生まれの子「フラハ」を、日本平動物園へ移動してから1か月後のことでした。ツチブタの妊娠期間はおおよそ7か月とされていますから、フラハ出産から半年ほどで、すでに妊娠していたことになります。

 子は順調に成長しています。第一子のフラハよりもだいぶ成長状態がよく、生まれた翌日の体重が1,740グラムで、生後30日にはフラハが5,400グラムだったのを大きく凌いで7,500グラムにまでなっています。

 おそらく、鼻づらがちょっぴりブタに似ているばかりに、ツチブタと呼ばれているこの動物は、ブタとはまったく関係のない動物です。
 管歯目ツチブタ科ツチブタ属に属するただ1種の動物で、生態については不明な点も少なくありません。アフリカのサハラ砂漠以南に分布し、主に草原に生息し、単独で生活しているようです。アリやシロアリを主食としており、完全な夜行性で日中は自分で掘った巣穴の中で眠ります。

 上野動物園でも、開園時間中はほとんどモノレール西園駅側の室内展示場で眠っています。しかしタイミングが良ければ、ふと眼を覚ました寝ぼけたツチブタ親子をごらんいただけるかもしれません。

写真:ツチブタ親子(2012年09月19日撮影)

〔上野動物園西園飼育展示係 木村隆司〕

(2012年10月12日)



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