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コミミズクがフクロウ舎に仲間入り
 └─多摩  2012/07/27

 コミミズクは、オーストラリア大陸を除く世界各国に分布するフクロウのなかまです。日本には、越冬のために渡ってきます。数は少ないですが、全国の河川敷・湿地・耕地など開けた場所で見ることができます。

 またコミミズクは、頭の上に耳のような2本の羽が生えています。この羽は「耳羽」(じう)といい、この耳羽のあるフクロウのなかまが一般的に「ミミズク」と呼ばれています。コミミズクは、耳羽が小さいことが名前の由来になっています。

 2012年2月、右翼を骨折したコミミズクが立川市内で保護されました。充分に飛ぶことができないため、野生に戻すことができず、5月16日から多摩動物公園のフクロウ舎で飼育することになりました。

 コミミズクの新しい展示場には、飛べないコミミズクのため、低い止まり木や伝って上に行けるような止まり木を設置しました。

 展示直後は、新しい環境に戸惑い、地面の上にいたり、木影に隠れてしまったりすることも多かったのですが、最近では新しい環境にも慣れ、展示中央の止まり木に堂々と止まる姿も見られます。

 また、展示直後は緊張のためか、全体的に体を細めた姿が多く見られましたが、日が経つにつれ、フクロウらしい丸い姿に変わり、体つきからも環境に慣れてきたことがわかります。

 ぜひ、フクロウ舎の新しい仲間「コミミズク」に会いにきてください。

写真上:展示翌日、緊張のためか体が細い
写真下:中央の木に堂々と止まる、体が丸い

〔多摩動物公園南園飼育展示係 宇野なつみ〕

(2012年07月27日)



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