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特設展「タッチンフィーリン」、何が隠れてる?
 └─葛西  2012/05/25

(2013年04月27日更新)
2013年04月27日現在、水槽でさわれる魚は、アカエイとホシエイです。

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 葛西臨海水族園「東京の海」エリアで現在おこなわれている特設展「タッチンフィーリン」には、サメやエイがいる大きな水槽とその横にある小さな水槽の2つのコーナーがあります。

 今回、小さな水槽のレイアウトを変更して新しい生物を加えました。この水槽の中は、砂と岩の部分に分かれています。一見生き物があまりいないように見える水槽ですが、それぞれの生き物が種ごとの生活にあった場所に隠れています。

 隠れることは敵に見つかりにくくなるのと同時に、餌となる生き物が気づかずに近寄ってくるという利点もあります。どんな生き物がどういう隠れ方をしているか、それぞれ姿かたちや動きに特徴がありますので、じっくりとのぞき込んでみてください。

 メンコヒシガニは、岩のエリアで岩に化けています。みなさんはこの「岩隠れの術」を見破ることができるでしょうか。

 砂のエリアではウチワエビが隠れています。平らな体はまるでうちわのようです。そのほか甲羅の幅が15センチメートルほどのヤマトカラッパというカニのなかまや、タコノマクラというウニのなかまなど、じつにたくさんの生き物が砂の中に隠れています。みなさんはいくつ見つけられるでしょう。

 隠れていない生き物にも注目してみると、大きな「お饅頭」を見つけることでしょう。いえいえ「お饅頭」ではありません。そっくりですが、マンジュウヒトデという大きなヒトデのなかまです。からだの形をよく見ると五角形をしています。星型をしたヒトデの5本の腕が極端に短くなると、たしかにこのような姿になります。

 また、海の忍者にも例えられるマダコが、岩に似せたケースに入っています。マダコは体の色だけでなく、質感までも周囲の岩などに瞬時にまねて化けることができます。

 ここに書いただけでもとてもにぎやかになりました。まだまだいろいろな生き物が観察できます。ぜひご自身の目で確かめてみてください。名前も姿も、隠れ方も変わった生き物に出会えます。

 この特設展「タッチンフィーリン」は2014年 1月中旬まで 4月8日まで開催しています。

写真上:マンジュウヒトデ(左)とヤマトカラッパ
写真中:岩に化けるメンコヒシガニ(中央)
写真下:水槽全景

〔葛西臨海水族園飼育展示係 浅野晃良〕

(2012年05月25日)



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