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シマオイワワラビーが仲間入り
 └─多摩  2012/04/27

 2012年3月30日、多摩動物公園に北九州のひびき動物ワールドから、シマオイワワラビーのオス2頭メス2頭の計4頭が到着しました。

 日本ではひびき動物ワールドでしか飼育されていなかったので、公開は多摩動物公園が2園目です。

 大変臆病だと聞いていたので、輸送中や放飼場に出すときにどこかに激突するかもしれないと心配していましたが、輸送箱から出してみると、思い思いの場所にゆっくり移動し、あたりのようすをうかがっています。用意した餌をさっそく食べ始める個体や、隣の放飼場との境になっている擬岩にヒョイと飛び乗る個体など、落ち着いているようなので一安心しました。

 シマオイワワラビーは、その名の通り尾が黄色地に茶色の縞模様になっていて、そのほか背面は赤茶色っぽいグレー、腹部は白、足は黄色っぽい色(英名ではYellow Footed Rock Wallaby)、頬と両脇腹には白いライン、頭頂部から背中にかけては縦にこげ茶色のラインが入っているなど、大変カラフルな動物です。カンガルーのなかまで非常に美しい種類の一つと言われています。

 動物園のグレーの擬岩の上では目立ちますが、彼らの生息地であるオーストラリアの岩場は赤茶色っぽく、その岩の隙間で生活をしていると、この色分けが見事に保護色になっているようです。

 多摩にも慣れてきましたが、擬岩の上で座ってくつろぐ時間が長く、座ると尾の裏側の茶色しか見えず、せっかくの尾の縞模様が見えづらくなりますが、隣のケナガワラルーやパルマワラビーとは違う魅力がありますので、比べてみてください。

〔多摩動物公園南園飼育展示係 永田典子〕

(2012年04月27日)



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