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ケープハイラックスの誕生
 └─上野  2012/03/30

 ハイラックスは、見た目からは齧歯類(ネズミのなかま)のように見えるかもしれませんが、岩狸目に属する動物で原始的な有蹄獣でゾウに近い動物とされています。さらに、ハイラックスのなかまの中でもケープハイラックスは、もっとも家族的な動物だといわれています。

 上野動物園西園の小獣館では、2012年3月6日に1頭のケープハイラックスが生まれました。生後すぐに展示室のガラス窓全面を暗幕で覆い、展示を控え、しばらくの間親子に落ち着いた環境を施してきましたが、3月12日から暗幕をはずし、親子の展示を開始しています。

 子どもは眼も開き体毛も生え揃い、しっかり成育した状態で生まれました。展示室内の枝木の上を歩いたり、父母の背によじ登ったりと日々活発さが増し、時折授乳のようすも見られます。

 両親の脇腹に寄り添ったり物陰にいたりすると観察しづらいこともあると思いますが、この春に生まれ、たくましく育っていく新しい生命をぜひごらんください。

〔上野動物園西園飼育展示係 清水一彦〕

(2012年03月30日)



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