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カピバラ「マオ」の来園
 └─上野  2010/07/30

 上野動物園のアメリカバク展示場には2頭のアメリカバクと1頭のラマ、そして1頭のオスのカピバラが同居しています。これら3種類の動物は、微妙な距離を保ってじょうずに共存しています。

 このたび、カピバラに待望のお嫁さん、メスの「マオ」が埼玉県こども動物自然公園から来園しました。マオは2007年6月27日生まれの3歳で、とても活発な性格のようです。

 マオは現在、展示に向けて少しずつ練習をおこなっていますが、いちばんの課題は、3種類の同居に慣れるかどうかです。マオは今まで、カピバラよりも大きな動物とくらしたことがないのです。

 今は展示場の中にあるお見合い用スペースの中にいて、柵越しにほかの動物たちとの出会いを経験しています。

 初めてマオをこの柵の中に出したときは、マオがバクに驚き、怖がるのではないかと心配しましたが、なんとマオは柵越しにバクに向かって頭から突進していきました。マオの元気な挨拶に、大きなバク2頭が驚いて走り出してしまうほどでした。

 カピバラのオス「タン」に対してもこの挨拶では困るのですが、さすが生まれた動物園で群れぐらしを体験していたカピバラです。鼻と鼻をこすり合わせるカピバラ流の挨拶をきちんとしていました。2頭ともこすりすぎて、鼻のてっぺんがはげてしまうほどです。

 タンの年齢が11歳であることを考えると、ちょっと年の差カップルになりそうですが、ゆっくりと展示に向けて練習を重ねていきますので、マオが展示場にデビューするまで見守ってください。

写真上:室内で食事中のマオ
写真下:柵越しのお見合い。左:マオ、右:タン

〔上野動物園東園飼育展示係 石井淳子〕

(2010年07月30日)



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