ニュース
東京のカエルが次々と産卵
 └─井の頭 2010/03/26

 井の頭自然文化園は両生類の繁殖に力を入れており、2010年1月にはアズマヒキガエルの産卵をお知らせしました。オタマジャクシは順調に育ち、子ガエルになり始めました。

アズマヒキガエルが産卵しました(2010年01月15日)
一足早いアズマヒキガエルのオタマジャクシ(2010年02月19日)

 その他のカエルについてもお知らせしましょう。

 ツチガエルが3月20~22日に展示水槽で産卵しました。およそ1週間で孵化します。水槽の中には去年生まれた大きなオタマジャクシもいます。孵化したばかりでこんなに大きいの?!と早とちりしないでください。今年の卵もうまく育てば、4年連続の繁殖成功になります。オスがメスの背中に乗ってメスを抱きかかえる「抱接」という状態が連日見られています。産卵は抱接した姿勢のままおこなわれるので、今後も産卵するかもしれません。

 ニホンアカガエルは1月から3月にかけていくつかの水槽で産卵し、多数のオタマジャクシが育っていますが、残念ながら、いずれも展示していない水槽でした。展示しているニホンアカガエルも産卵の準備は整っているようすなので、近いうちに産卵するのではないかと期待しています。

 カジカガエルが3月15日に産卵しました。井の頭自然文化園では初めてのことで、全国的にも珍しい例だと思います。3月22日には孵化が始まりました。これも残念ながら展示はしていません。

 これらのカエルはすべて東京産のものです。大切に育て、東京のカエルを飼育下でも守っていきたいと思います。

写真上から:
・上陸を始めた小さなアズマヒキガエル
・カジカガエルの孵化直後のオタマジャクシ
 (展示はしていません)
・水草に産みつけられたツチガエルの卵塊

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 荒井寛〕

(2010年03月26日)



ページトップへ