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ノーベル賞受賞で有名になった光るクラゲ
 └─葛西  2009/04/25

 葛西臨海水族園の実験展示コーナーには、飼育係おすすめの生き物を期間限定で展示している「トピック水槽」があります。今回は、あらたに展示が始まったオワンクラゲをご紹介しましょう。

 オワンクラゲは、おわんをひっくり返したような形をしており、昨年(2008年)、ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士の実験材料として一躍有名になりました。

 オワンクラゲは、イクオリンという青色に光る発光タンパク質をもっています。また、緑色蛍光タンパク質(GFP)という発光タンパク質ももっています。 不思議なことに、緑色蛍光タンパク質にはイクオリンの青色の光を緑色に変えてしまう力があります。紫外線をあてるだけで、生殖腺が緑色に光ります。

 みなさんに発光のようすを見ていただこうと考え、今回、水槽に紫外線を放つライトを設置しました。少し光は弱いのですが、傘のふちが緑の蛍光色に光っているようすが見られます。

 オワンクラゲは2個体を展示していますが、これら2個体の展示が終ると、次回はいつ見られるかわかりません。この機会を逃さず、葛西臨海水族園におこしください!

〔葛西臨海水族園飼育展示係 鈴木聡子〕

(2009年04月25日)



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