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劇的?水槽のリフォーム
 └─葛西  2009/03/27

 葛西臨海水族園「世界の海」エリアの「地中海」水槽は、濾過槽の交換工事にともない、2009年3月2日から展示を中止していました。濾過槽はフンやえさの食べ残しなどを分解し、水をきれいに保つ装置です。濾過槽が動いていないと水が汚れてしまう一方なので、工事期間中は生き物を裏の予備水槽に避難させていました。

 展示水槽を空っぽにすることはめったにないので、これを機に「地中海」水槽をリフォームすることにしました。地中海は岩場や砂地が広がり、それをおおうように海草のなかまが繁茂する海です。目標は、できるだけこのイメージに近づけること、また、泳ぐすがたや餌を食べるすがた、なわばりを守る行動や巣作りをして産卵する行動など、自然に近い生態を観察できるようにすることです。

 岩をおおう海草を再現するため、海草を植える底砂を2段階にしたり、生き物が隠れるスペースを作ったり、水の動きを工夫したり、飼育係がアイディアを出し合ってレイアウトを組みあげていきました。

 工事も無事に終わり、2009年3月22日に展示を再開しました。リフォーム後の「地中海」水槽は、劇的?に変化したでしょうか。みなさんに生き物の行動をさらによく見ていただけるよう、これからが勝負です。

〔葛西臨海水族園飼育展示係 中沢純一〕

(2009年03月27日)



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