葛西臨海水族園の「ペンギンの生態」で展示しているフェアリーペンギンに赤ちゃんが生まれています。孵化した直後は片手にのるほど小さかった赤ちゃんですが、今はずいぶん大きくなって、両手で支えてもおしりがはみ出してしまうくらいになりました。むくむくした幼綿毛に包まれて、今が一番かわいらしい時期かもしれません。
フェアリーペンギンは巣穴の中で子育てをします。赤ちゃんが小さいうちは自分で体温を保つことがむずかしいため、親は赤ちゃんのそばを離れません。羽の中に抱き込んであたためたり、半分消化した魚を吐き戻して与えたり、つきっきりで面倒をみます。
赤ちゃんが大きくなってくると、その旺盛な食欲にこたえるため、巣穴に赤ちゃんを残して、両親はそろって餌をとりにいくようになります。この赤ちゃんも、年明けからひとりでお留守番をする時間がだんだん長くなってきました。
おとなのフェアリーペンギンは虹彩が白いせいか、近くでみると意外に目つきがするどく、精悍な顔立ちをしています。赤ちゃんもはじめは真っ黒でつぶらな瞳でしたが、だんだん虹彩が白くなってきて、りりしさあふれる表情になってきました。
写真:巣穴の中でお留守番中のフェアリーペンギンの赤ちゃん。虹彩が白くなって、赤ちゃんとは思えないほどのりりしい目つき
〔葛西臨海水族園飼育展示係 山口香子〕
・ニュース「
こんにちは、赤ちゃん! フンボルトペンギン編」
(2009年01月30日)