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ハワイ限定!!の「掃除魚」
 └─葛西  2008/11/21

 みなさんは「掃除魚」と呼ばれる魚を知っていますか? 他の魚のからだについた寄生虫や傷ついた組織をつっついて食べる魚です。小さな魚ですが、掃除をしてもらう側にとっては役に立つ魚なので、大きな魚から襲われる心配もありません。

 たとえば、葛西臨海水族園の「南シナ海」の水槽や「モーリシャス」の水槽にいる「ホンソメワケベラ」という魚は、働き者の掃除魚として有名です。知ってる!という方も多いかもしれませんね。

 こういうお話を聞くと、魚が他の魚を掃除するなんてすごいなぁ、と特別な気分になってしまいますが、今回はもっと特別な掃除魚をご紹介しましょう。「ハワイ沿岸」の水槽にいる「ハワイアン・クリーナーラス」です!

 どこが特別なのかというと、その名のとおりハワイ限定!!の掃除魚なのです。

 ハワイ諸島は大陸からとても離れているので、小さな生き物は海を渡って移りすむことが簡単にはできません。そのためハワイ沿岸には、そこでしか見ることのできない生き物がたくさんいます。

 「ハワイアン・クリーナーラス」もそのひとつで、ハワイ諸島とジョンストン島でしか見ることができない特別な掃除魚なのです。

 さらに、他の魚とはひと味ちがう、とても美しいからだも特徴のひとつです。

 最近は、水槽のガラス面近くの真ん中を元気に泳いでいることが多いので、じっくり観察することができると思います。「掃除」中のハワイアン・クリーナーラスに出会えるかもしれません。葛西臨海水族園でぜひごらんください!

写真上:ハワイアン・クリーナーラス
写真下:ホンソメワケベラ

〔葛西臨海水族園飼育展示係 中沢純一〕

(2008年11月21日)



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