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八王子の牧場からやってきた子ウシ
 └─井の頭 2008/11/21

 来年(2009年)の干支の動物はウシ。井の頭自然文化園では「牛と人・ヒトとウシ」と題した干支展を、2008年11月18日から開催しています(お知らせはこちら)。

 牛乳やヨーグルトなどの乳製品、そして牛肉。どれもよく口にしているものなのに、それらを私たちに与えてくれているウシの存在は、残念ながらとても遠い。もっとウシのことを知ってもらおう! 牛と人の密接な関係を知ってもらおう!──それが今回の干支展のねらいです。

 そして展示の目玉は、八王子の牧場からやってきた2頭の子ウシたち! 井の頭自然文化園ではウシを展示していません。そこで、どこからか借りようと思案したとき、どうせなら身近な牧場からがいいと考え、訪ねたのが東京都八王子市にある磯沼ミルクファームです。

 磯沼ミルクファームでは、ホルスタイン、ジャージー、ブラウンスイスなどの乳牛を中心に 100頭前後のウシを放し飼いにしています。におい防止のために牛舎にまいてあるコーヒーの皮やココアの殻の香りがただよう中、ウシたちがなんだかのんびり過ごしています。

 とてもオープンな牧場で、近所の方がベビーカーを押してウシを見にきていたり、牧場で作っている牛乳やヨーグルトを買いに来たりしているのも印象的でした。牧場の代表である磯沼正徳さんは、乳しぼり体験、バターづくり、カウボウイ・カウガールスクールなど、酪農教育にも積極的に取り組んでいて、こころよく子ウシを貸してくださることになりました。

 さて、このように身近な牧場からやってきた子ウシたち2頭は、井の頭自然文化園のモルモット舎横にある、飼育係による手づくりの柵内で展示中です。1頭は生後2~3か月のホルスタイン種のメス。もう1頭はジャージー種のメス。2~3か月といっても、小さな子どもたちにとっては十分大きく、みんな恐る恐るのぞいています。あと2年もしたらお母さんウシになって乳を出してくれるんだよ、と子どもたちに教えると、びっくりしています。間近でじっくりと観察してください。

 また、磯沼さんと乳牛をお招きしての「モーモー体験教室」も開催します。11月24日分はすでにしめきりましたが、来年(2009年)の1月4日分はまだ募集中。乳牛とのふれあい、磯沼さんのお話を通じて、ウシをより身近に感じてもらえるはず! 両日とも磯沼ミルクファームのおいしい乳製品の販売もおこないます! ウシからのおいしい恵みを味わってみてください。

写真上・中:来園した子ウシ2頭
      (茶色がジャージー、白と黒がホルスタイン)
写真下:飼育係手作りの柵囲い

〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕

・磯沼ミルクファーム http://www.kasanushi.com/
(2008年12月以降は http://isonuma-farm.com/

・干支展にともない開催する動物園ゼミナール「牛と人」参加者募集中。事前申込制です。しめきりは、2009年1月12日消印有効。くわしくはこちら

(2008年11月21日)



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