催し物
「ヤマネコからの手紙」開催中!
 └─井の頭 2008/03/07

 井の頭自然文化園では現在、資料館で特設展示「ヤマネコからの手紙」を開催中。お知らせはこちらです。

 対馬にくらすヤマネコからの手紙の紹介から始まるこの特設展示は、子どももわかる展示を目指し、ツシマヤマネコとはどんな動物なのか、なぜ減ってしまったのかについて、楽しみながら理解していただこうとさまざまな工夫をしました。

 メインはヤマネコのくらす森や林、田んぼや川岸などを映像と写真で再現したジオラマ風の展示です。何枚もの長い布に対馬の風景写真を印刷して天井からつるし、また園内で集めた落ち葉やどんぐりを使って、対馬の豊かな自然景観を表現しました。ジオラマの中にしかけたいくつかのモニターでは、対馬にくらすさまざまな動物のアニメーションを見ることができます。

 またヤマネコとイエネコのちがいを紹介するコーナーでは、ヤマネコのいろいろな鳴き声を聞いたり、野生のヤマネコの乾燥うんちを見ることもできます。乾燥うんちの中には、鳥の羽やバッタの体が見られ、多様な生き物を食べるヤマネコのくらしがうかがえます。

 ヤマネコがなぜ減ってしまったのかを紹介するコーナーでは、床に描かれた大きな対馬の地図で、ヤマネコが交通事故で亡くなった場所を確認したり、ニワトリの被害を防ぐためにしかけるトラバサミを見たりすることができます。対馬で長い間、人とともに生きてきたヤマネコが、人のくらしの変化につれて数を減らしたことがおわかりいただけるでしょう。

 その他にも、井の頭のヤマネコ舎で実際に使用している出産用の箱や爪とぎ用の丸太を展示しています。また、非公開個体のライブ映像も上映中。のぞいてびっくりの「ヤマネコ箱」や、通るとパッと浮き出るヤマネコなどのしかけもありますので、楽しみながらヤマネコのことや、対馬のことを知っていただけたらと思います。

 なお、特設展示会場では、現在公開中の1頭と非公開の個体のうちの2頭、合計3頭の名前を募集中です。募集は2008年5月15日まで。発表は6月1日以降、特設展示会場でおこなう予定です。

〔井の頭自然文化園教育普及係 天野未知〕

(2008年03月07日)



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