催し物
世界湿地の日にあわせた4園連携企画「身近な湿地に目を向け、湿地の今を知ろう!」
 └─ 2023/01/12
 みなさんは「世界湿地の日(World Wetlands Day)」を知っていますか? 1971年2月2日、イランのラムサールという都市で、世界の湿地の保全と賢明な利用、そしてそのための教育を目的にしたラムサール条約(正式名称「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」)が締結されました。それを記念し、毎年2月2日を人々が湿地を意識し、その重要性を理解する日として定めました。

 ところで、みなさんは湿地と聞いてどのような場所を思い浮かべますか? 私たちの身近な所にもさまざまな湿地があります。川や池、干潟や砂浜のほか、田んぼや用水路など、人工的な環境も含まれます。湿地は多くの鳥が繁殖地や越冬地、えさ場として利用し、鳥だけではなく、多様な生き物を育む重要な環境となっています。一方で、埋め立てや外来種の侵入などにより、多くの湿地が危機的な状況にあります。

 都立動物園・水族園4園では、湿地にくらすさまざまな生き物を飼育展示し、それらの魅力を伝えてきました。そこで4園が連携し、それぞれの園の特徴を活かした、湿地環境の重要性やそこにくらす生き物たちの魅力を伝えるプログラムを計画しました。ぜひご参加ください。


1.上野動物園

「こども向け不忍池のカモカウント体験」

 上野動物園では、飼育係が毎月季節変化や年ごとの増減を確認するため、不忍池に生息・飛来する野鳥の調査「カモカウント」をおこなっています。

 冬は渡り鳥が多くなり、野鳥観察に適した季節です。湿地や水鳥について職員によるレクチャーを受けたあと、実際に「カモカウント」を体験してみましょう。体験後はきっと、身近な自然に興味がわいてくるはずです。

日時   2023年2月5日(日) 9時〜10時30分(予定)
     ※時間は前後する可能性があります。
     ※プログラムは終了しました。ご参加ありがとうございました。

場所   上野動物園 西園 子ども動物園、不忍池周辺(上野動物園内外)
     ※雨天決行。ただし実施場所が変更となります。荒天の場合は中止します。

対象   小学生とその保護者1名

定員   10組(20名) ※事前申込制

応募方法 こちらのページをご確認のうえお申し込みください
     ※募集終了しました。


不忍池に生息する野生のカワウ

2.多摩動物公園

観察プログラム「守りたい! トンボ池の生きものたち」

 多摩動物公園の隣には、同じ都立多摩自然公園に属する「七生公園」があります。

 七生公園にある人工池「トンボ池」には、トンボやカエルなど身近な水辺の生き物たちがくらしています。トンボ池の水質や環境の改善をめざして活動しているNPO法人 樹木・環境ネットワーク協会の方を講師に招き、池を守る取組みやそこにすむ生き物について学ぶプログラムを開催します。

 当日は動物ホールで七生公園の紹介やトンボ池を守る取組みについてお話を聞いたあと、七生公園に移動して実際の池のようすを観察し、水辺の環境の大切さやそこにくらす生き物について学びます。

日時   2023年2月23日(木・祝) 13時30分〜15時30分
     ※雨天決行。ただし荒天の場合は中止します。
     ※園内での高病原性鳥インフルエンザ発生にともない、開催中止といたします。

場所   多摩動物公園 動物ホール、七生公園
     ※歩いて移動します。
     ※観察終了後は動物園内に移動して解散します。

対象   小学生以上(小学生は保護者同伴)

定員   20名(保護者を含む) ※事前申込制

応募方法 こちらのページをご確認のうえお申し込みください

七生公園のトンボ池
トンボ池で見られる生き物

3.葛西臨海水族園

身近な水辺保全講演会「魚はなぜ減った?──身近な水辺の声を聞く」

 「昔に比べて生き物が減った」と感じたことがありますか? 千葉県手賀沼には広大なハス群落がありましたが、2020年に消滅しました。酸欠が原因との説もありましたが、繁茂していたときにも酸欠していました。何かあってから調べても、原因を特定することが難しくなってしまうこともあり、日頃の観察と記録が重要です。

 地道な研究をおこなっていたことにより、島根県の宍道湖でウナギやワカサギが減った原因を探り出した成果などについてお話をします。また水族園で取り組んでいるゼニタナゴの保全についても紹介します。

日時   2023年2月26日(日) 13時30分〜16時

場所   葛西臨海水族園 レクチャールーム
     ※ウェブ会議サービス「Zoom」を併用したハイブリッド形式です。

定員   30名(オンライン参加定員は100名) ※事前申込制

内容
◆「魚はなぜ減った? ~実体顕微鏡と過ごした6ヶ月、その30年後~」
 山室やまむろ真澄ますみ 氏(東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授)
◆「葛西臨海水族園のゼニタナゴ保全の取り組みについて」
 中村なかむら浩司ひろし(葛西臨海水族園 飼育展示係長)

応募方法 こちらのページをご確認のうえお申し込みください
     ※募集終了しました。


手賀沼に見られたハスの群落
(写真提供:山室真澄氏[2013年撮影])

4.井の頭自然文化園

身近な水辺保全講演会「イノカシラフラスコモの復活が示すこと」

 井の頭池の「かいぼり」後に現れたイノカシラフラスコモなどの水草の再生の仕組み、保全と展示の取組みについて紹介します。

日時   2023年2月18日(土) 13時30分~16時10分
     ※講演会は終了しました。ご参加ありがとうございました。

場所   動物園(本園)資料館2階 集会室
     ※ウェブ会議サービス「Zoom」を併用したハイブリッド形式です。

対象   どなたでもご参加できます
     ※内容は中学生以上を対象としています。

内容
◆「井の頭公園における水草の衰退から再生まで ~土壌シードバンクってなに?~」
 白土しらつち智子さとこ 氏(株式会社福山コンサルタント)
◆「井の頭自然文化園で取り組むイノカシラフラスコモの域外保全と生育調査」
 田辺たなべ信吾しんご(井の頭自然文化園 水生物館飼育展示係)

応募方法 こちらのページをご確認のうえお申し込みください
     ※募集終了しました。

イノカシラフラスコモ
井の頭池で土壌調査をするようす

(2023年01月12日)
(2023年01月26日:井の頭自然文化園の「応募方法」を更新)
(2023年01月28日:葛西臨海水族園の「応募方法」を更新)
(2023年02月20日:上野動物園、井の頭自然文化園のイベント終了について追記)
(2023年02月23日:多摩動物公園のイベント中止について追記)
(2023年02月25日:葛西臨海水族園のイベント募集終了について追記)



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