このたびは、井の頭自然文化園の彫刻園では、企画展「写真と彫刻」を開催します。本展では、所蔵品の中から写真をもとに制作した彫刻をご紹介します。

　北村西望は、東京美術学校入学以来、生きたモデルをもとに制作することを教わりました。彫刻館B館の常設展にて展示されている戦前の人体彫刻は、運動選手などのモデルに自然のポーズをとらせて、後から題名がつけられています。

　一方、軍人騎馬像や肖像彫刻は、像主が故人になってから、遺族から写真を渡されて制作したもので、できるだけ故人の周知されたイメージをもとに、二次元を三次元にする作者の想像力が入っています。

　本展では、写真をもとに立体にした人体彫刻と、生きた人間を前に制作した人体彫刻を比較しながら、北村西望の写実的な人体像の創意工夫をご覧いただきます。

　開催期間　2024年3月26日（火）～
　展示時間　9時30分〜16時30分
　　　　　　※彫刻館B館の開館時間に準じる

　場所　　　井の頭自然文化園 動物園（本園）彫刻館B館

《中條精一郎氏胸像》1937年　ブロンズ

《健康美の頭部》1930年　石膏原型		《和気清麻呂像》制作風景とモデル

（2024年03月26日）